はじめて白杖をお持ちになる場合には、白杖の持ち方、折りたたみの方法を試していただきます。
また、必要に応じて白杖の役割や歩行訓練のご案内などをしています。
適切な白杖は、そのかたの見え方や歩き方、歩行環境に応じて一人ひとり異なります。
白杖の役割
① 安全性の確保
1歩から2歩先の前方を確認することにより、障害物や段差などを発見することができます。
いわゆるバンパーの働きをします。
②情報の入手
点字ブロックや路面の変化、標識のポール、電柱などの目印の情報を得ることができます。
③視覚障害児・者としてのシンボル
周囲の歩行者や自転車、車の運転手などに見えない・見えにくいことを知らせて、気づいてもらうことができます。
お店で品物を確認する際に、近くで見たり触ったりすることもありますが、店員にも見えにくいことを知らせることができます。
白杖の種類
①直杖(節のない1本杖)
強度、情報の伝達性に優れています。ただ、喫茶店や電車、バスなど座席に座った場合など、折りたためないことで置き場に困ることがあるかもしれません。
②折りたたみ式
折りたたんでバッグに収納することが可能です。強度や情報伝達性は直杖に劣りますが、携帯性に優れ、場合によって白杖を使ったり使わなかったりするのに便利です。
③身体支持併用杖(サポートケーン)
高齢のかた、足腰が不自由な場合、白いサポートケーンを使うことで体を支えるとともに、シンボルケーンとしての役割を果たせます。
白杖の長さ
一般に胸から脇の下くらいの長さのものが良いといわれています。これは、歩いたときに1歩半から2歩くらい先が杖で確認できる長さです。(身長から 40センチくらい引くのが目安です。)これは、あくまでも目安ですので、体格や歩幅が大きく、歩く速度が速いかたなどは、長めの白杖を選んでいただく方が安全です。
白杖の材質
カーボンやアラミド繊維:軽量ですが、負荷がかかると折れる場合があります。
軽金属:丈夫で強度は強いが重いです。折れることは少ないですが、負荷がかかると曲がります。
石突き(チップ)
先端の地面に触れる部分です。プラスチック製で使用しているうちに摩耗してきますので、短くなったら交換します。いくつかの種類があります。