録音通信第159号テキスト版ろくおん通信第159号 2008年5月発行 製作 日本ライトハウス盲人情報文化センター 録音製作係 08年度、アンケートから 録音製作係 清水賢造 4月に実施しましたアンケートにご協力いただきありがとうございました。 アンケートの集計では、’08年度、録音製作に携わるボランティアの方は、全体で220人('07年は200人)。昨年度と比較して音声訳者は134人から154人(スタジオ録音は78人から90人に、自宅録音は41人から52人に、雑誌・館報録音は30人から35人 ※重複あり)に増えました。一方、編集者は42人から36人へと減りました。今年度は、編集ボランティアの養成講座を実施していきたいと思います。編集ボランティアは少し減りましたが、その分は、ほぼ毎日来館していただく「ITワークセンター」のメンバーや「青年の自立支援センター・ゆう」の青年たちのがんばりでカバーしてきました。また、コピーなどの作業ボランティアは17人から19人に増えました。 今年度から本格的に「ウェブスタジオ・なにわ」を使っての録音体制に移行していますが、’08年5月現在、自宅のパソコンで「ウェブスタジオ・なにわ」を使いはじめている方は36人、これからパソコン校正をしても良いと回答された方は19人ありました。この方達から優先して「ウェブスタジオ・なにわ」を使っての校正体制を進めていきます。また、インターネットを利用されている方は110人(昨年と変わらず)ありましたので、この方たちに、順次、インターネットを介しての製作体制を進めていきたいと思います。 「週刊新潮」などの雑誌などの製作も「ウェブスタジオ・なにわ」を使って推進していきます。 実際に校正などで使いはじめた方の感想では、「郵送などの期間を考慮しなくて済む」「紛失などの心配がない」などと大変好評です。 各専門音訳講座につきましては、図表コースの希望が17人、英語コースが7人、解説放送コースに28人の方の希望がありました。今回、図表コースを希望された方は、盲人情報文化センターの「音声訳中級講習会」(全5回)を予定していますので、これを受講していただきます。英語コースと解説放送コースは毎日新聞社が実施します「専門図書音訳講習会」を盲人情報文化センターの推薦で、受講していただく予定です。 来年度からは新しく完成した肥後橋ビルでの活動になりますが、録音スタジオは9ブースから7ブースに、フロアーも今より、3割前後狭くなりますので製作体制も大きく変えていくことになります。今年度後半からは、これらのことを念頭にスタジオの利用方法も変えていく予定です。 皆さんのご協力をよろしくお願いします。 ★6月録音製作の予定 『自宅録音チーム』勉強会 10日(火) 『マトリョーシカ』 10時〜12時 18日(水) 『はなみずき』 1時半〜3時半 26日(木) 『二十四の瞳』 10時〜12時 『プライベートチーム定例勉強会』 11日(水) 1時半〜3時 『スタジオ曜日別チーム』勉強会 23日(月) 『月曜チーム』 24日(火) 『火曜チーム』 18日(水) 『水曜チーム』 26日(木) 『木曜チーム』 20日(金) 『金曜チーム』 21日(土) 『土曜チーム』 『専門図書音訳チーム』勉強会 休み 『理数チーム』 奇数月実施 14日(土)『古典チーム』1時〜3時 20日(金)『東洋医学チーム』3時〜5時 27日(金)『英語チーム』10時半〜3時 28日(土)『パソコンチーム』1時半〜4時 『橋本勝利のフォローアップ講座』 11日(金) 1時〜3時 ※随時受け入れ中 13日(水) 1時〜3時 ★校正について 第7回 大林 緑 著者紹介・・・・・著者紹介おわり 「録音の順序」 著者略歴(紹介)、訳者略歴(紹介)・・・・・著者略歴(紹介)、訳者略歴(紹介)おわり 注意1:著者、訳者などの略歴や紹介を読む。原本によって記載箇所はさまざまで、奥付、カバー、表裏表紙、帯などにある場合があるので、見落とさないように注意すること。紹介のはじめに著者名がない場合も著者名を入れて紹介する。児童図書などで「画家」の紹介がある場合は、著者と同様に扱う。 (校正のポイント) ◎著者紹介○○○○・・・・・著者紹介おわり 著者略歴○○○○・・・・・著者略歴おわり 訳者紹介○○○○・・・・・訳者紹介おわり のように始めとおわりを合わせること。 ◎紹介の中に出てくるいろいろな名前に注意する。 「著作物」のタイトルの読み方、共著・共訳した人名の読み方、 出版社名、大学名、各賞の名前など 知っているものでも念を入れて確認すること。 ◎著作物のタイトル名とそのあとに出版社名が書かれている場合がある。複数のタイトルの場合最後の本だけにその出版社名がかかって聞こえることがある。 「以上〜」などを入れると分かりやすい。 例(原本に“以上”はないが付け加えた例) :主な著書に、『あべこべの論理』『うそつきの論理』(以上 日本書籍) 『タテマエとホンネ』『説得術』(以上 講談社現代新書)などがある。 次回は「原本」奥付です。 ★雑誌の音訳グループを募集します。 『消費と生活』(B4版100頁) 発行:消費と生活社 2ヶ月に1回発行 この雑誌の音訳を手がけていただく音訳グループを募集しています。内容は、図表などはあまりなく、対談や随筆、製品などの紹介が多く比較的読みやすい雑誌です。発行頻度は2ヶ月に1回です。この雑誌の音訳を希望されている利用者がおられますが、できればプライベート図書(個人用)として製作するのではなく、他の方も利用できるようデイジー版で製作ができればと思います。デイジー編集はこちらで行いますので、音訳をお願いできるグループがありましたら、録音製作係(清水または林田)までご連絡ください。 ★新連載の案内 次回から、福井哲也氏の執筆で「リスナーの窓」と題した連載を開始します。 福井氏は日本ライトハウス点字情報技術センターの職員でもあり、「びぶりおネット」や「はやみみかわら版」を利用している利用者でもあります。利用者の立場で、読み方について気付いた点など、読み手に幾度か手紙を頂いておりました。今回、読みについてのいろいろな指摘(ほとんどが処理にあたるもの)を、読み手だけに返すのはもったいないので、『ろくおん通信』への掲載を申し入れたところ「それなら『ろくおん通信』用に書きましょう」ということになり、次回から、「リスナーの窓」と題してシリーズで書いてもらうことになりました。聞き手の立場から、録音図書をより正確に、聴きやすく音声訳するにはどう処理すべきか、いろいろな作品を聴いて気付いた事やより分かり易い読み方(処理の方法)の提案などを書いていただく予定です。 墨字を音にした時に、いかに墨字で理解するのと同じように、音声でより内容を正確に伝えるか、その技術向上に役立てていただきたいと思います。 ★Q&Aコーナー 質問:校正段階で、よく吹かれノイズが指摘されます。吹かれノイズを少なくする方法を教えてください。 答え:「吹かれノイズ」の一番大きな原因はマイクとの距離が短いからです。しかし、マイクの距離を30センチ位にすると録音ボリュームが下がってしまい、最大にしてもまだ音量が小さい場合があります。その場合は、マイクのセットの仕方を工夫します。吹かれノイズの指摘を受けた方のマイクの使い方を見ると、マイクと口との距離が近い上に、息が直接かかるようにセットされていました。(図@) 図@の場合、マイクに直接息がかるので破裂音の時に、「ゴボッ」といった雑音が入ります。モニターの段階では周りが結構うるさいので、意外に気がつかないこともあるようです。図Aや図Bの(a/c)のようにマイクに息が直接かからないように工夫してください。 ・マイクに直接息がかかる ・マイクの位置は口より高くし、マイクは口に向ける ・マイクを正面により左右にずらし、マイクは口に向ける ★各種講習会のお知らせ 今年度は音声訳に関する各種講習会を下記の予定で実施します。お知り合いやの方で、音声訳講習会の希望者がおられましたらご紹介ください。 @音声訳基礎講習会(全20回):第1期(2008年3月〜8月火曜で実施中)、第U期(2008年3月〜2009年2月、毎週、木曜午前中) A音声訳中級講習会(全5回):2008年7月9日(水)〜8月6日(水) ※6月10日(火)から受付開始します。 B音声訳上級講習会(全5回):2008年9月〜 ※曜日、日程検討中 C北川富美代先生の読み講座(全7回):毎月第4火曜日、午前10時〜12時 ※2008年度第1期音声訳基礎講習会修了生対象 D橋本勝利先生のフォローアップ講座(毎月第2水、第2金の午後1時〜3時) ※随時参加可能(費用は1回1000円、半年5000円、年間8000円) E安田知博の読み講座:毎月第2水曜日午後1時半〜3時 F音声訳初心者講座(全8回) ※毎週月曜日 午後1時〜3時 第U期7月〜9月 第V期10月〜12月 第W期09年1月〜3月 G専門図書音訳講習会 ・英語コース(全5回):2008年10月1日(水)〜 ・図表コース(全5回):2008年9月より(水) ・解説放送コース(全5回):2008年9月予定 ※各講座は日程など決まり次第、『ろくおん通信』や盲人情報文化センターのホームページに掲載していきます。 ★音声訳ボランティアの皆様へ その1 「ウェブスタジオ・なにわ」のデータアップは校正を依頼する時に行います。 現在、スダシオ録音者は、全員、校正を依頼する時に、データのアップもお願いしています。校正者が「ウェブスタジオ・なにわ」を使って校正をする方でしたら、データをアップしたら自動的に校正者に校正依頼が届きます。データは毎回する必要はありません。校正依頼をする時にアップします。一度アップしたら、必ず、次回からは新しいファイルを作ってから録音してください。アップしたデータの後に続けて録音はしないでください。アップするデータの目安は45分程度でお願いします。 尚、これまで、録音の進捗状況をパソコンで入力していただいておりましたが、データ送信することで進捗状況が把握できるようになりましたので、進捗状況の入力は必要はありません。 その2 データ移動中は絶対に録音操作はしないでください。 スタジオを異動する場合、データを移動しますが、データ異動が完了しないうちに、録音操作をするとトラブルの原因になります。移動中に録音操作をしたため、一部データが消えて読み直しした方もでています。必ず異動が完了したのを確認して録音を開始してください。 また、データを移動したらかならず元に戻す依頼を忘れずにしてください。 ★『ろくおん通信』テキストデータでもアップ 『ろくおん通信』147号より盲人情報文化センターのホームページにアップしていますが、今回、視覚障害者も読めるようにして欲しいとの要望がありましたので、テキスト版もアップするようにしました。2008年5月より、各種講習会のお知らせ156号よりテキスト版を利用できます。 戻る