日本ライトハウス情報文化センター   「ワンブックワンライフ」2023年8・9月号   <<表紙イラスト>> 海水浴のイラストです。 入道雲が見える海辺の砂浜で、軽装の眼鏡をかけた男性が、少し離れたところにいる女性に向かって両手を大きく振っています。女性は麦わら帽子をかぶり、腕に浮き輪を掛けて、手にはビン入りの飲み物を持っています。 2人のほかに子どもが3人、海に向かって走っています。    <<目次>>   ●掲示板(1頁・3頁)   ●ボランティアの頁(2〜3頁)   ●感謝報告(4〜7頁、別ファイル)   ●報告の頁(8頁)  以下は本文です。   ●掲示板(1頁・3頁)  ◆専門音訳講習会「雑誌の製作コース」を開講  毎日新聞大阪社会事業団と当館主催の専門音訳講習会「雑誌の製作コース」を開講します。  市販されている雑誌(逐次刊行物)には、変則的なレイアウトや付属の図・表・写真などが多数含まれているため、的確な処理を施すとともに、限られた時間の中で原本の内容を正しく適切に音訳することが求められています。  本講習会では、そうした観点から、より良い録音雑誌製作のための知識と技術を講習します。  日時 9月14日・28日・10月5日・26日・11月2日・9日の各木曜日、13時〜15時(全6回)。  対象 音訳活動中で、図書・雑誌(広報誌含む)の音訳経験1年以上の方  定員 15人   受講料 1,200円  申込 当館HP(http://www.lighthouse.or.jp/iccb/)で要項をご確認の上、8月21日(月)必着でお申し込み下さい。  お問合せ 当館録音製作係(06-6441-1017)  ◆「灯友会(とうゆうかい)」バザーを9月8、9日当館で開催  日本ライトハウスの後援会「灯友会」による毎年恒例のチャリティバザーが当館4階で行われます。雑貨や特産品の他、掘出物も多数出品。ご来館のついでにぜひお立ち寄りください。  日時・場所 9月8日(金)12時〜16時30分、9日(土)10時〜14時、当館4階会議室  ◆8〜9月の休館・休室について 【8月】  10日(木)=サービス部休室(書庫・在庫整理日)  11日(金)〜16日(水)=全館休館(夏期休館)  22日(火)午後12時以降=全館休館(職員全体会) 【9月】  14日(木)=サービス部休室(書庫・在庫整理日)  19日(火)=サービス部休室(敬老の日の振替)  23日(土)=全館休館(祝日)  29日(金)・30日(土)=全館休館(ライトハウス展)  ※本号は合併号。次号の発行は10月1日です。  ◆「SDカード・日ラ(にちら)セレクトパックサービス」開始  当館サービス部図書・情報係では、8月から、新しい図書サービス「SDカード・日ラセレクトパックサービス」を開始します。このサービスは、SDカード対応のデイジー図書再生機をお持ちの当館の登録者を対象に、サピエ図書館から特定のテーマに沿って音声デイジー図書を集め、1枚のSDカードに保存して提供するものです。通常の音声デイジー図書は、CD1枚に1タイトルしか入っていませんので、このサービスで、読者の皆さんに、より多くの、幅広い図書を読んでいただけることを期待しています。  1回目の今回は、@「本屋大賞2023年」(10タイトル)と、A「芥川賞・直木賞第161〜165回」(13タイトル)を用意しました。利用は無料。1枚のSDカードに1種類のパックのみ提供します。  このサービスの利用状況や読者の感想等は、後日、改めてお伝えしたいと思います。  ◆わろう座「触って“観よう・知ろう・楽しもう”」開催  当館では、以前から視覚障害の方が手や指で触って“観る”ことが出来る模型や造形物などを集め、時折、展示会を開いてきました。先頃、新潟大学工学部の渡辺哲也教授が当館で点字の触知のモニター実験を行われた際、3Dプリンターで作った大阪市や日本の地図、あべのハルカスや大阪城の模型などを「当館の利用者に公開してほしい」とご寄贈くださいました。そこで、8月、当館の視覚障害者交流体験イベント「わろう座」の特別企画として、「触って“観よう・知ろう・楽しもう”」を開催。スタッフの説明付きで古今東西の建築物や文化財の模型を触り、彫刻作品を鑑賞していただくことにしました。  日時 8月26日(土)10時〜、13時〜、14時30分〜の3回(1回90分)  場所 当館4階会議室  定員 各回8人  参加費 無料  出展内容 @建築物=500分の1スケールで比較する通天閣、太陽の塔、あべのハルカス、東京スカイツリー。その他、韓国南大門、タージマハル、アンコールワットなど。  A彫像=ツタンカーメン、奈良大仏、弥勒菩薩半跏像、バイヨン四面像、自由の女神ほか。  B地図・地形図=しゃべる地形模型(阿蘇山)、さわる地形模型(桜島、御嶽山ほか)、大阪市24区パズル、日本47都道府県パズル、地球儀など。  C彫刻=全盲の彫刻家、小原二三夫(おばら ふみお)さん(元職員)の木彫作品をご本人の説明付きで展示。  参加対象は視覚障害の方々ですが、当館のボランティアでご覧になりたい方には、参加者の邪魔にならない範囲でご覧いただきたいと思います。お問い合わせは当館総務係までどうぞ。  ◆“ストラディヴァリウス”の調べをご堪能下さい!  至高の弦楽器ストラディヴァリウスを世界の第一線で活躍する演奏家に貸与している日本音楽財団の「ストラディヴァリウス・コンサート2023」(日本ライトハウス共催)が9月22日(金)19時から住友生命いずみホール(JR大阪城公園駅)で開催されます。ヴァイオリンのキム・スーヤン、マリア・ドゥエニャス、チェロのパブロ・フェランデスらがベートーヴェンやチャイコフスキー、ラフマニノフなどの名曲を演奏。日本ライトハウスで購入されたチケット代は全額当法人に寄付されます。チケットは一般6千円。お申込みは、日本ライトハウス募金事業部(電話06-6968-1030、平日10時〜17時)までどうぞ。    <<ボランティアの頁>>(2頁〜3頁)   ●情報文化センターと共に歩んだ半生を振り返って   活動歴40年を超えるボランティアの方々のご紹介(2)  前号から、当館でのボランティア活動歴40年を超えて、今も活躍を続けておられる方々にこれまでの歩みを振り返っていただくリレー企画を開始しました。2回目の今回は、録音製作係を中心に活動を続けてくださっている石原英子さんと米谷治子さんをご紹介します。  ◆する事、考える事、思う事、笑う事、泣いた事  石原 英子(えいこ)(録音ボランティア)  1982年、家庭録音の講習を受けたのが始まりです。毎週1日、午前中は講習、午後は読者係のお手伝いや対面朗読。共に読者の方に直結する活動で、やりがいがありました。 (写真=石原 英子さんの近影)  3ヶ月ほど経った頃、職員さんから「校正してみる?」と。教えていただきながら取り組み、耳から気づいた発音の違いにアクセント辞典を引き、あぁ納得と、大阪生まれ大阪育ちが気づく毎日でした。おかげでアクセント矯正に随分役立ちました。今も「聞く事」を大切にしています。  1年後、同期会の名を、戌年でしたので、佐々木たづ著「ロバータさあ歩きましょう」から"ロバータ"と命名しました。今も同期3人健在です。早速スタジオに入られた方もありますが、私はとてもとても……。でも先生から「発音がきれいに直った人がいますよ」とお聞きし、投げ出さずに、叱られながら頑張りました。スタジオ録音のお許しが出たのは、かなり後です。  それから長い間、何冊読み、何冊校正したことか……。大変だった経験を役立てようと、20年前に地域でグループを立ち上げ、一緒に勉強し、訪問朗読を続けています。  情文では、楽しいことも! ボランティア交流会の集い。友の会のバス旅行で方方へ行き、おしゃべりに花が咲きお友達が増えました。1回だけ会の役員も。スタジオ録音のモニターの方、チームの方々、皆やさしく気持ちのいい人達で、にこやかな笑顔が次々と浮かんできます。  録音のお仕事は日進月歩で、オープンリールからパソコンまでどんどん変化しました。ついていったおかげで、日常でもできる事が多いように思います。本当に、する事、考える事、思う事、笑う事、泣いた事は数えきれず、情文でのボランティア生活の41年間が、私の基礎になっています。  ありがとうございます!!もう少し、おつきあいを。  ◆悪戦苦闘の四十年をふり返って  米谷 治子(こめたに はるこ)(録音ボランティア)  米寿を祝って早8ヶ月、ボランティア歴も40年と、重ねた年月を思い出すままに筆を取ります。  音訳ボランティアを始めたきっかけは、たまたま目にしたライトハウスのチラシ。夫の転勤で奈良に移ってきたばかり、子供達も成人に。何か新しいことに挑戦したいと考えていた矢先のことでした。ライトハウスが外部で行う初めての講習会で、近辺にお住いの職員さんや先輩の方、援助の方等あっての事だったようです。  以来、悪戦苦闘の中、細々ながらも音訳、編集、校正を続けて今日まで来ました。何度かやめようと思いましたが……。一番口惜しかったのは、大腸がんの手術後「声がかすれています」と校正で何箇所も挙げられたこと。もちろん、当然の指摘なのですが、手術後は声が嗄れるという、どうしようもない生理現象を人様には分かってもらえず、悲しくて口惜しくて泣きました。それでも続けてこられたのは、良きお仲間に恵まれたからでしょう。  もう一つ、家族の理解も大きかったと思います。夫が家にいる時が多くなって、下読みをなるべく聞かれないようにと読んでいるつもりなのに「そこは○○と読むのと違うか?」など、結構ダメ出しが来るのです。さては私の朗読に聞き惚れていたナ(アハハ)、文意もきっちり伝わっている、ヨシヨシ、と沢山聞かせてあげました。  一人の生活は常に不安もつきまといますが、もうしばらくお役に立てればと思っています。どうぞよろしく。   ●報告の頁(8頁)  ◆専門点訳「グループα」が35年の活動に幕  1988年、第1回専門点訳講習会理数コースの修了後結成され、今日まで当館を拠点に数学や理科の教材等を点訳して来られた「グループα」が6月で解散されました。最盛期には約30人が集い、地域のグループや点字図書館の活動のかたわら当館や個人の点訳依頼に応えて来られました。幸いなことに秋山美穂子さん、野村悦子さん、藤家玲子(ふじや れいこ)さんは今後も当館で、数学点訳を続けて下さるということで、有り難く思っています。  ◆音声解説「ボイスぷらす」に4人が加入  当館の音声解説の活動では、久しぶりに参加希望者を公募した結果、以下の4人の 方(敬称略)に新たに活動に加わっていただくことになりました。これからどうぞよろしくお願いいたします。 飯山智功(いいやま ともよし)、江島理枝、最所久美子(さいしょ くみこ)、山下安美。  ◆「日本ライトハウス展」場内ガイドのお願い  9月29日(金)・30日(土)、天満橋のOMMビルで開催する日本ライトハウス展では、視覚障害のお客様をガイドして下さる方を募集中です。時間は半日で結構です。ご協力いただける方は総務係(電話06-6441-0015)までご連絡下さい。 あゆみ 【7月】 6〜7日 サピエ研修会(玉水記念館) 8日 オープンデー(館内見学日・4人) 9日 日本ライトハウスチャリティコンサート 13日 専門点訳講習会「マンガ点訳コース」開講  出張:京都ライトハウス見学会(職員16人) 18日 ガイド体験&ボランティア情報交換会  ボランティア世話人会 27日 テキストデータ製作講習会開講 予定 【8月】 11日〜16日 全館夏期休館 22日午後 全館休館(当法人職員全体会) 25日 わろう座映画体験会「幸福のスイッチ」 26日 わろう座「触って“観よう・知ろう・楽しもう!”」 29日 専門音訳講習会「小説の読み方コース」開講 【9月】 1日 点訳ボランティア養成講習会(中級)開講 8〜9日 灯友会(当法人後援会)バザー(4階) 9日 オープンデー(館内見学日・要予約) 14日 専門音訳講習会「雑誌の製作コース」開講  ボランティア世話人会 23日 全館休館(祝日) 29日〜30日 日本ライトハウス展(全館休館) 編集後記 昨年腰痛になった際、臀部の筋力不足を指摘されてから、サイクリングを始めました。週に1〜2回、峠道を含めて20km2時間を目安に走っています。すると、なんということでしょう!腰痛緩和はもちろんのこと、心身共にリフレッシュ、しかも以前より体力が付いてきたような気がします。60年余りの間、運動がこんなに爽快なものだとは知りませんでした。これから残りの人生の趣味になりそうです。(竹) ONE BOOK ONE LIFE(ワンブックワンライフ) 2023年8・9月号  発行 社会福祉法人 日本ライトハウス情報文化センター(館長 竹下 亘)  住所 大阪市西区江戸堀1-13-2(〒550-0002)     TEL 06-6441-0015 FAX 06-6441-0095     E-mail info@iccb.jp  表紙絵 かたおか朋子  発行日 2023年8月1日  定価 1部100円 年間購読料1,000円