日本ライトハウス情報文化センター        「ワンブックワンライフ」2012年10月号  <表紙イラスト:(武部はつ子画)>運動会でのバトンリレー。「まだおまえには負けられん・・・!!と前を走るお爺ちゃん。「ボクだってお父さんには・・・!!」すぐ後ろを追いかける息子。その様子を観覧席で見守る子どもとおかあさん。 (目次) ◇掲示板 ◇センターのページ ・館内での「非常時」の対応について 〜 安全なボランティア活動のために ・熱戦をありがとう! 迫力と緊張感を肌で感じたロンドン・パラリンピック・ツアー ◇報告のページ  ≪掲示板≫ ○「ライトハウス90周年記念の集い」にご招待  当法人では11月18日(日)、大阪市の中之島公会堂で「創業90周年記念の集い」を開催します。第1部(13時〜14時30分)では、祝辞や感謝状贈呈、第35回岩橋賞贈呈式、「ライトハウスのあゆみ」の上映など。第2部(14時50分〜17時)では、当法人の關宏之理事や「ふれあい文庫」代表岩田美津子さんの講演、ヴァイオリニスト白井崇陽さんの演奏とトークなどを行います。  この集いに、ボランティアや支援者の皆様をご招待します。お申込みは、ハガキかFAX、Eメールで。表題を「90周年招待希望」とし、お名前、郵便番号、住所、電話番号をお書きください。座席数の都合上、お申込み多数の場合は、抽選とさせていただきますので、ご容赦下さい。  申込締切は10月13日(土)。当日消印・発信有効。招待状を10月22日(月)に発送いたします。  送り先 〒538-0042 大阪市鶴見区今津中2−4−37 日本ライトハウス「90周年」係  ファックス 06-6968-2059  Eメール 90th@lighthouse.or.jp  問い合わせ先 電話06-6961-5521 ○大阪市が当館への補助金削減を決定 大阪市(橋下徹市長)が5月発表した「市政改革プラン」に、当館の運営補助金の削減が盛り込まれたことは6月号でご報告しましたが、皆様のご支援にも関わらず、市の方針は覆らず、7月の市議会で決定されてしまいました。  削減の内容は、当館に対する国と大阪市の補助金約6千万円の内、大阪市独自の上乗せ分、概算466万円を今年度は経過措置として50%削減し、来年度は廃止する、というものです。  年間予算約1億3千万円の内、約7千万円をご寄附や助成金、自助努力で賄っている当館の補助金を削るということは、視覚障害者に対する情報保障の低下だと言わざるを得ません。  しかし、決まった以上、私たちはこれまで以上の努力と工夫で、サービスの継続・発展に向けて頑張ります。どうか皆様も、変わらぬご支援ご協力を賜りますようにお願い申し上げます。 ○10月6日(土)は「体育の日」の振替休館 ボランティア活動は休止ですが、5階サービスフロア、4階会議室、3階総務係は営業します。      ≪センターのページ≫      「非常時」の対応について 〜 安全なボランティア活動のために  当館では、ボランティアや利用者の安全を守るため、火災、地震、事故などの「非常時」、台風などの「警報時」の対応を以下のとおりまとめましたので、ぜひご確認ください。ご質問のある方は、ご遠慮なく各係や総務係へお尋ねください。なお、10月25日に本館で今年度1回目の自衛消防訓練を行いますので、ぜひご参加ください。(総務係主任 林田 茂) 【非常時の緊急連絡先】  総務係    06-6441-0015  竹下館長  090-3820-0978 法人本部  06-6961-5521 【本館】 火災・地震等の場合  活動中に火災・地震が起きた場合は、非常ベルに続く館内放送に従って、速やかに、かつ慌てず避難してください。 @非常ベルが鳴ったら避難の準備をし、館内放送に従って、エレベータを使わず、廊下北側突き当たりの非常階段から地上へ避難してください。非常階段は一度出ると館内へは戻れませんが、1階まで下りることができます。  ※非常ドアを開ける際は、非常階段で避難中の人に衝突する危険がありますので、慌てず、ゆっくり開けてください。  A火災等で非常階段に出られない場合のみ、各階南東隅の非常口(ベランダ)から避難してください。避難はしごで逃げることができます。  B地震後、津波が予想される場合には、館内放送しますので、上層階へ避難してください。  ※分館を含む全フロアに緊急地震速報機を設置し、本館7階には「非常食」「水」「毛布」等を備蓄しています。  【アルテビル分館】 火災・地震等の場合 @非常ベルが鳴ったら、職員の指示に従い、エレベータは使わず、9階西側(書庫入口横)か9階南側(廊下の突き当たり)の避難階段を使って避難してください。  A地震後、津波が予想される場合には、職員が指示しますので、避難せずに9階に留まってください。 【警報発令時の対応について】 当館では、天気予報で「警報」が出た場合、以下のようにボランティア活動とサービスを休止しますので、ご承知ください。ただし、職員は可能な限り出勤し、業務を行います。  @大阪府下(一部でも)に「大雨、洪水、暴風、暴風雨、大雪警報」のいずれかが発令された場合、以下の原則で休止します。 *午前7時現在、警報発令中=午前中休止 *午前10時現在、警報発令中=午後1時以降休止  A開館中に警報が出た場合は、往復路の危険性や警報の見通しを判断した上で、対応を決めます。  Bその他の場合でも、館長が危険と判断した場合は、休館することがあります。  なお、開館時間中に「警報」が発令された場合、担当部署の職員を通して来館者へ通知しますので、職員の指示に従ってください。 ===          急病、ケガをされた場合  @館での活動中や、館への往復時に気分が悪くなったり急病やケガをされた場合は躊躇せず職員に伝えるか、ご連絡ください。(以前、館内でボランティア活動中に体調不良を訴えられ、急いで救急車を呼んだ例があります。対応が早かったため、大きな病気に発展せずに回復され、現在もボランティア活動を続けておられます。)  Aご自宅を一歩出てから館への往復時にケガをされた場合、後日であっても、ご遠慮なくご連絡ください。ボランティア保険の手続きをいたします。 === 熱戦をありがとう!       迫力と緊張感を肌で感じたロンドン・パラリンピック・ツアー  8月29日から9月9日の12日間、オリンピックの余韻が残るロンドンでパラリンピックが開かれました。私は8月27日から1週間、プライベートでパラリンピック・ツアーに参加し、開会式や競技観戦を初め、英国王立視覚障害者協会を訪れるなど、数々の発見や貴重な経験をさせていただきました。4年に一度の祭典の様子をご報告させていただきます。(点字製作係 奥野真里)  「こんにちは。このあいだ練習でお会いした○○です」と突然、知らない人から声をかけられたのは、パラリンピック・ツアーに出発する成田空港でした。どうやら人違いのようでしたが、その方は、車いすラグビーのパラリンピック日本代表選手団の役員をされているとのこと。とてもさわやかな方で、「頑張ってください」とエールを送りました。それにしても、私は、何の競技選手と間違えられたのでしょう?!。  パラリンピック開会式は、オリンピック同様にオリンピックスタジアムで行われました。もより駅を出てスタジアムまで続く道は、とにかくパラリンピックムード一色で、自国の国旗をはためかせている人、車いすで歩いている人、盲導犬と歩く人など大勢の人たちが行き交っていました。日の丸の旗を掲げている私たちに、「こんにちは」と笑いかけてくれる人たちもいて、日本の外交問題が緊迫した最中でしたが、ここでは国も人種も障害も関係なく、みんなが繋がっているという気持ちになりました。  式典は夜に行われました。その日は特に気温も下がり、ジャケットを羽織っても肌寒く、指先がかじかむほどでした。しかし、スタンドは大勢の観客で埋め尽くされ、会場内は熱気で溢れていました。入場行進が始まると、164ヶ国・地域の応援団がそれぞれ負けじとばかりに大きな声援を送ります。私たち日本の応援団も「Japan」が近づいてくるのを今か今かと待ち構えていましたが、Jにたどり着くまでに意外と多くの国や地域があることに驚きました。入場してくる視覚障害選手の中には、盲導犬と一緒だったり、白杖を携え、手引きを受けている人もいたりと、スタイルもさまざまでした。私がいた席は、スタンドのかなり上の方でしたが、12日間にわたって繰り広げられる競技への選手の意気込みを感じることができました。  大会4日目、私が観戦した競技は、柔道男子100キロ/100キロ超級でした。実際にみる熱戦模様は想像を絶するものでした。運良く、私は日本人選手が対戦するマットに近い観客席で観ることができました。ところが、実は私は柔道のルールをほとんど知りません。ですから、隣で解説してもらっても、どこまで楽しめるだろうかと、内心不安でした。しかし、いざ試合が始まると、すぐに周りの空気に引き込まれ、会場と一体になってしまいました。必死になって選手に掛け声を送るコーチの声、割れんばかりの声援、時には飛び跳ねたり、手拍子や足踏みなど体全体を使って応援する人たちの熱気は凄まじいもので、テレビで見るより何十倍もの迫力と緊張感を肌で感じることができました。  そして、選手は4年かけて、この一瞬にピークを合わせられるようトレーニングをするとよく聞きますが、まさにその言葉の重みを感じました。柔道の場合、試合時間5分間を粘り強く戦うこともあれば、上手く技が決まって、開始からものの数秒で勝敗が決まることもあります。どの試合をとっても、出場選手がこれまでの練習で培ってきた思いやドラマがあるのだろうと思います。私も懸命に応援しようと、気づくと大声で選手の名前を叫んでいました。ちなみに、柔道100キロ超級では兵庫県出身の正樹健人選手が見事金メダルに輝きました(あいにく、正樹選手の試合は見られませんでしたが)。おめでとうございます!  帰国して今感じることは、オリンピックと同様、パラリンピックの模様をもっとメディアで取り上げてほしいということ。そして、選手の功績を讃えてほしいということです。ロンドンではパラリンピック情報を熱心に取り上げていて、街中の掲示板には随時、試合結果が流され、民放一社が放送権を獲得し、番組を放送していました。日本でも汗を流す障害者スポーツにもっと目を向けてほしい。そのためには、障害者のことを社会に理解してもらえるよう働きかけていかなくてはいけない、と改めて感じました。  わずかな時間でしたが、パラリンピックの発祥地でもあるロンドンで記念すべき大会に立ち会えたことを心から嬉しく思っています。今から4年後のリオデジャネイロ大会を楽しみにしています。     ≪報告のページ≫ ○朗読・録音奉仕者表彰で、佐久間さんが文科大臣賞、田主さんが全国表彰を受賞  鉄道弘済会の第42回朗読・録音奉仕者表彰で、当館ボランティアの佐久間かず子さんが文部科学大臣賞、田主子さんが朗読の部の全国表彰を受賞され、9月20日、東京で授賞式が行われました。文部科学大臣賞は過去3年間の全国表彰受賞者の中から選ばれるもので、佐久間さんは26年にわたり、古典・漢文などの専門書を中心に398タイトル(3,282時間)の録音をされた実績が評価。田主さんは32年にわたり、質の高い音訳で284タイトル(2,276時間)を録音された実績が評価されました。さらに、西日本地区表彰でも、朗読の部で志水節子さん(活動歴30年、135タイトル、888時間)、校正の部で西川淑子さん(活動歴31年、246タイトル、2,294時間)。そして、今回から新設されたDAISY編集の部で、兵庫県下での活動と並行して当館でもご協力いただいている酒居よし枝さんが表彰されました。皆さんの受賞を心からお喜びするとともに、今後もさらなるご活躍をお願い申し上げます。 ○盲女性研修大会に全国から1千人が参加   日本盲人会連合の第58回盲女性研修大会が8月29〜31日、大阪市で開かれ、全国から史上最多の1千人以上が参加。当法人も会場内や新大阪駅のガイドに協力しました。メインの意見交換会「震災を通して思うこと」では、3・11当日、東京から帰れなくなった女性が盲導犬と一緒に一晩どのように過ごしたか、など9人の報告がユーモアを交えて行われ、満場の笑いと涙を誘っていました。また、参加者からは口々に、大阪の温かいボランティアに対する謝辞が述べられていました。 【ガイドにご協力くださった皆さん】 池尻三千子 伊東晴子 岩井和美 梶原由美子 片山広美 木原富子 佐藤久子 清水浩子 中川春美 名賀知子 西垣泰子 西村佐世子 前田裕子 森和子 山田英明 山本普実雄 横山時子 渡辺典子 あゆみ 【8月】 25日 見学:高知県NPO法人たびびと 29日 全国盲女性研修大会応援(〜31日) 【9月】 6日 ボランティア友の会世話人会 13日 見学:愛媛県立松山盲学校 14日 鉄道弘済会・朗読録音奉仕者西日本地区表彰式(グランヴィア大阪)   灯友会バザール(〜15日、当館) 15日 振替休館(3、4、5階のみ開館) 20日 鉄道弘済会全国表彰式(東京、竹下) 22日 日本ライトハウス展2012(〜23日、難波御堂筋ビル7階、全館休館) 予定 【10月】 13日 オープンデー(館内見学日、要予約) 18日 全視情協大会(〜19日、名古屋、橋口、竹下、久保田、林田、谷口、岡本他) 24日 わろう座映画会「阪急電車」 25日 自衛消防訓練(本館) 編 集後記 今年の夏は、プールやキャンプへ行ったり、長野へ旅行に行ったりと盛り沢山でした。特にパパ友と行った淡路島は格別で、手作りの流し素麺には子どもたちも大喜び!竹を切ってきて、半分に割って、くり抜いて4mほどのレールを2本作りました。素麺を流す度に歓声があがりママたちも大喜びでした。いい思い出になったかな^^これから秋も楽しみです(茂) =ONE BOOK ONE LIFE 2012年10月号= 発行  社会福祉法人日本ライトハウス情報文化センター 発行人 竹下 亘 住所  大阪市西区江戸堀1丁目13−2(〒550−0002)     TEL 06−6441−0015 FAX 06−6441−0095 発行日 2012年10月1日