「読書」目の見えないかた・見えにくいかたの情報誌  2023年1月号(第51巻第1号)  発行 社会福祉法人 日本ライトハウス情報文化センター  電話 (火から土曜日)  図書貸出 06−6441−0139  サービス全般 06−6441−0039  休業日 日・月・祝日、第2木曜日、年末年始・夏期  その他 (総務)06−6441−0015  ◆もくじ  1.ひごばしニュース  2.グッズサロン お役立ち情報  3.お役立ち本棚  4.情報カフェ  ◆1月の休館について  ●エンジョイ!グッズサロンと図書貸出の休室日等は以下の通り。  1月6日(金)=サービス再開  1月10日(火)=9日(月曜指定祝日)の振替で休室。  1月12日(第2木曜)=在庫・書庫整理日で休室。  ◆当館のサービスご利用について  @エンジョイ!グッズサロンと図書貸出=ご来館の際は必ず事前予約をお願いします。開館・電話受付時間は10時から16時30分。  A対面リーディングサービス=Zoom(ズーム)を使い、2部屋に分かれて実施中。  B会議室貸出と会議室での行事=定員2分の1以下で実施中。  ●来館時のお願い  @来館時に体温を測らせていただきますが、お出かけ前に体温を測り、平熱よりも高い時や体調が優れない時は来館をお控え下さい。  A来館時は、石鹸によるこまめな手洗いと手指消毒をお願いします。  B不織布マスクの着用。  1.ひごばしニュース  ◆新年のご挨拶  ●点訳・音訳の文化に光を  館長 竹下 亘(たけした わたる)  「読書バリアフリー法」が施行されて3年半が経ちました。同法の目的は、「障害の有無にかかわらず全ての国民が等しく文字・活字文化を享受できる社会の実現に寄与する」ことであり、基本理念として、視覚障害者等が利用しやすい多様な書籍媒体の量的拡充と質の向上を図るべきことが定められています。  これは日本点字の誕生から130年余り、読み書きの自由を追い求めてきた視覚障害者と、共に歩む者の努力が実を結んだものと言って過言ではありません。  同法は目下、5ヶ年の「基本計画」の3年目が終わろうとしています。この間、サピエ図書館の運営費に国の補助金が付いたことは大きな成果であり、国立国会図書館のテキストデータ提供やアクセシブルな電子書籍の出版販売・提供も前進が期待されます。しかし残り2年間で改善すべき課題は多いと感じます。  中でも最大の課題は、視覚障害者等の読書を実際に支えている全国数万人の点訳・音訳等のボランティアが高齢化し、減りつつある今、いかに後継者を育て、その活動を支援するかという問題です。  そのために重要なのは、視覚障害者等の読書権保障の観点からも、高い技術を要する公的・専門的資料の点訳・音訳等に正当な対価が支払われる制度を拡げること。そして、点字図書館とボランティアが90年かけて築いてきた点訳・音訳を中心とする文化とその価値を社会に知らしめ、光を当てることではないかと思います。  皆さんも点字・録音図書や電子書籍などをますます活用し、点訳・音訳文化の発展をご支援下さい。  ●利用者に喜ばれる製作活動を  製作部長 久保田 文(くぼた あや)  点字図書、録音図書、電子書籍、シネマ・デイジーの製作を行っている製作部では、昨年、来館でのボランティア活動の維持と対面形式の講習会・勉強会の開催に努めました。  ボランティアのかたがお仲間や職員と直接顔を合わせ、言葉を交わすことで得られるものは、製作技術だけでなく、活動のエネルギー源となる熱意や意欲なのだと、改めて感じた1年でした。  一方、遠方のかたを交えた交流や、外出を控えているかたとの打ち合わせなどには引き続きZoomを活用しており、今後は、オフラインとオンラインの「ええとこどり」を製作部のニューノーマルにしていきたいと考えています。  今年も、職員とボランティアの力を合わせて、皆様に喜んでいただける図書や雑誌、コンテンツの製作活動に邁進しますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。  ●卯年(うさぎどし)にちなんで「飛躍」「向上」!  サービス部長 林田 茂(はやしだ しげる)  サービス部に異動して4年目を迎えました。一昨年はサービスフロアの20周年記念企画、ニポラチャンネルなどのSNSの情報発信、コロナ禍で2年続いたオンライン展示会の実施。  昨年はリアルな展示会のバリアフリー展や日本ライトハウス展なども無事に実施でき、通常業務に加えて、いろんな意味でやっとワンクールを送れたような気がします。  思い返すとあっという間でした。何とかやってこられたのは、利用者や関係者のかたとの関わり合いの中からいろんな経験を与えてもらい、学ばせてもらったことと、支えてくれたスタッフのお陰でした。  ワンクールを終えて、これからの自分へのキャッチコピーを作ってみました。『見えにくさの不安や不便に寄り添う〜well-being』、こんな思いを込めつつ、卯年にちなんで職員一同さらに「飛躍」、「向上」できればと思います。  ◆日本ライトハウス創業100周年記念式典・記念行事のご案内  日本ライトハウス創業100周年を記念する式典と行事を本年3月3日(金)午後、新大阪のメルパルクホール大阪で開催することになりました。  1922年(大正11年)、創業者岩橋武夫(いわはし たけお)が点字出版を始めてから今日まで100年の歩みは、利用者やボランティア、支援者のかたがたと共に歩んだ道のりです。ぜひ多くのかたにご参加いただきたくご案内いたします。  ●記念式典・行事のプログラム  日時 2023年3月3日(金) 12時50分から17時  会場 メルパルクホール大阪(JR新大阪駅、大阪メトロ御堂筋線新大阪駅)  第1部 記念式典  *開会挨拶=橋本照夫(はしもと てるお)理事長  *祝辞=瑶子(ようこ)女王殿下、厚生労働省、大阪府、大阪市、日本盲人社会福祉施設協議会理事長、日本視覚障害者団体連合会長  *感謝状贈呈式  *第40回 岩橋武夫賞贈呈式=シロアム視覚障害者福祉会 常任理事 チェ・ドンイク氏  【チェ・ドンイク氏は、韓国のシロアム視覚障害者福祉会 常任理事、兼シロアムインターナショナル副会長として、国際協力に尽力。ウガンダ、タンザニアへの教育支援と、ミャンマー、フィリピン、ベトナムへの情報化支援事業を続けていることに加え、韓国で世界 唯一と言える「韓国点字法」の制定に多大な貢献をされました。】  *記念演奏=ヴァイオリニスト川畠成道(かわばた なりみち)氏  第2部 記念行事「Go Forward!101年目からの日本ライトハウスに求められるもの」  *100年の歩み=橋口勇男(はしぐち いさお)専務理事  *発表「日本ライトハウスを通して社会に期待すること」=利用者代表4人  *同シンポジウム=利用者代表4人と職員代表  【シンポジウムでは、日本ライトハウスの多様な施設や事業の利用者の声を通して、視覚障害者等の自己実現と社会参加を広げていくために社会に求められるものは何かに耳を傾け、職員との意見交換を加えて、これからの日本ライトハウスの目標を考え、101年 目からの新たな出発点とします。】  *閉会挨拶=日比野清(ひびの きよし)常務理事  ●参加申込方法  ハガキ(点字可)かEメールなど文書で、「100周年記念式典参加希望」と書き、郵便番号、住所、氏名、電話番号、ガイドの有無を書き添えて下記へお送り下さい。締切は1月31日(火)必着。  2月初旬に招待券を送りますが、先着順とし、会場の定員に達した場合はご連絡します(定員はコロナの感染状況に応じて決定)。  送り先 〒550−0002 大阪市西区江戸堀1−13−2 日本ライトハウス情報文化センター総務係。  Eメールは次のとおり。 100th@iccb.jp  2.グッズサロン お役立ち情報  お申し込み・お問い合わせは、エンジョイ!グッズサロン(電話06−6441−0039)まで。  (1)商品情報  ◆「おしゃべりハト時計」  鳩の鳴き声と音声による時報のほか、ボタンを押すと現在時刻を知らせてくれる時計です。目覚ましアラーム、タイマー機能付き。時刻ガイドの後に一言おしゃべりをしたり、ボタンを長押しすると、歌を歌ってくれたりします。置時計の他、掛け時計として使うこともできます。  幅8.2cm、奥行き4.5cm、高さ10cm。単3アルカリ電池2本使用。価格は4,000円(税込)。  ◆「ナビレンス用コードタグ」発売  視覚障害者用歩行支援アプリ「ナビレンス」用のコードタグです(発売元 アイ・コラボレーション神戸)。  「ナビレンス(NaviLens)」は情報を登録したタグ(黒、青、黄、ピンクの4色からなる四角形の図柄)を印刷して壁などに貼り、アプリを入れたスマホのカメラで読み取ると、登録内容を音声で確認できます。タグには、すぐに貼れるシール版と、切り取り線に沿って手でちぎれる厚紙版があります。  価格=シール版(1シート35個)1,650円(税込)。  厚紙版(1セット5シート)1,100円(税込)。5シートの組み合わせは、タグ大1個のシート1枚、タグ中4個のシート1枚、タグ小16個のシート2枚、タグ極小64個のシート1枚です。  ◆価格変更のお知らせ  発売元の価格変更に伴い、販売価格を以下のように変更いたします。ご了承下さい。  「タックペーパー」=1枚50円(税込)。  「Rivo2(リボツー)」=66,000円(税込)。  (2)講習会・体験会情報  ◆iPhone(アイフォン)に触ってみませんか  ガラケーからiPhoneに機種変更を検討されているかたを対象にした30分の無料体験会です。  ジェスチャーと言われる基本操作や声で操作するSiri(シリ)、便利なアプリをご紹介します。体験ではボイスオーバー(画面読み上げ機能)を使用します。  iPhoneへの機種変更で迷っている皆さん、ぜひ30分の無料体験をご活用下さい!  開催日 1月25日(水)  時間  13時から13時30分  13時40分から14時10分  14時20分から14時50分  15時から15時30分  15時40分から16時10分  定員 各回1人(先着順)  対象 iPhoneに機種変更、または新規契約を検討されているかた  ◆パソコンや電子機器の操作方法の個人講習のご案内  エンジョイ!グッズサロンでは、視覚障害スタッフがパソコンやiPhone、iPadなどの操作方法の有料個人講習を実施しています。  また、来館講習の他にZoomを活用したオンライン個人講習もおこなっています。遠方にお住まいで来館の難しいかたでも、自宅で受講できます。  講習は1コマ90分2,000円で、予約制です。講習内容や接続方法など、ご希望や不明な点は、お気軽にご相談下さい。  3.お役立ち本棚  お問い合わせ・お申し込みは、貸出窓口(電話06−6441−0139)まで。  ◆お役立ち目録「歴史・時代小説アンソロジー」  1冊でいろんな作家の作品を読めるのがアンソロジーの魅力ですね。歴史もの、時代ものをテーマにしたアンソロジーをご紹介します。目録は点字版、音声デイジー版、墨字版があります。ご希望のかたには無料でお送りします。  ◆有料雑誌など、購読料のお振り込みのお願い  当館では『週刊新潮』などの有料雑誌、他府県のかたへの『読書』送付など、一部の資料について年間の購読料をいただいています。  ご案内に対し、長期間お振り込みが確認できない場合は送付を中止させていただきますので、ご了承下さい。購読再開の手続きなど、お問い合わせは図書貸出係までご連絡下さい。  4.情報カフェ  ◆大阪フィルハーモニー交響楽団の演奏会にご招待  大阪フィルハーモニー交響楽団では、2月17日(金)19時から北区のフェスティバルホールで行われる定期演奏会に当館の利用者5組10人をご招待します。  今回はデイヴィット・レイランドの指揮で、リムスキー=コルサコフの「交響組曲『シェエラザード』作品35」、モーツァルトの「交響曲第40番ト短調K.550」を演奏。  お申込みは必ず郵便で(点字可)、住所、氏名、電話番号を明記し、1月17日(火)までに当館大フィル係(〒550−0002大阪市西区江戸堀1−13−2)までご応募下さい。結果発表は招待券の発送(1月20日の予定)をもって代えさせていただきます。  ◆「サピエ図書館」を利用するための機器・アプリ一覧を公開  全視情協(全国視覚障害者情報提供施設協会)では、「サピエ図書館を利用するための機器・アプリの紹介」(全14種類)をホームページに掲載しています。データは、PDF版、点字版、テキストデータ版の3種類。サピエ図書館の利用手段についてご不明なかたはぜひご覧下さい。  URLは次のとおり。 https://www.naiiv.net/sapie_kiki/  ◆阪急電鉄4駅の点字時刻表改訂版を配布  昨年12月17日から実施された阪急電鉄神戸線・宝塚線・京都線のダイヤ改正にともない、大阪梅田駅と神戸三宮駅、宝塚駅、京都河原町駅の点字時刻表が改訂されました。点字本の半分の大きさ。  上記4駅で配付されているほか、当館5階エンジョイ!グッズサロンでも差し上げています。  ◆関西電力からのご案内  いつもご愛顧いただき、ありがとうございます。さて、近頃、関西電力を装い、コロナウイルス感染症を理由に、個人情報を聞き出そうとする事象等が発生しております。十分にご注意いただきますようお願いいたします。