「読書」目の見えないかた・見えにくいかたの情報誌  2022年11月号(第50巻第11号)  発行 社会福祉法人 日本ライトハウス情報文化センター  電話 (火から土曜日)  図書貸出 06−6441−0139  サービス全般 06−6441−0039  休業日 日・月・祝日、第2木曜日、年末年始・夏期  その他 (総務)06−6441−0015  ◆もくじ  1.ひごばしニュース  2.グッズサロン お役立ち情報  3.お役立ち本棚  4.情報カフェ  ◆11月の休館について  ●エンジョイ!グッズサロンと図書貸出の休室日は以下の通り。  11月3日(木)=祝日のため全館休館  11月10日(第2木曜)=在庫・書庫整理日  11月23日(水)=祝日のため全館休館  ◆当館のサービスご利用について  @エンジョイ!グッズサロン(機器・用具関係)と図書貸出=ご来館の際は必ず事前予約をお願いします。開館、及び電話受付時間は、10時から16時30分。  A対面リーディングサービス=Zoom(ズーム)を使い、2部屋に分かれて実施中。  B会議室貸出と会議室での行事=定員2分の1以下で実施中。  ●来館時のお願い  @来館時に体温を測らせていただきますが、お出かけ前に体温を測り、平熱よりも高い時や体調が優れない時は来館をお控え下さい。  A来館時は、石鹸によるこまめな手洗いと手指消毒をお願いします。  B不織布マスクの着用。  1.ひごばしニュース  ◆「読書バリアフリー」の推進をテーマに全視情協大会開催  館長 竹下亘(たけした わたる)  全視情協(全国視覚障害者情報提供施設協会)の今年度大会が10月12日と13日、肥後橋の玉水記念館を拠点に、会場参加とオンラインで開催。全国の点字図書館82館をはじめ公共図書館、ボランティア団体など114施設・団体から393人が参加しました。  メインテーマは2題あり、全体会1「読書から誰ひとり取り残さないバリアフリーの図書館を目指して」では、利用者拡大に向けてさまざまな取り組みをしている点字図書館と公共図書館、そして複数の施設を活用している利用者の発表と意見交換が行われました。  また、全体会2「視覚障害者が必要とする情報をいかに届けるか〜点字文化の価値を改めて考える」では、点字図書の貸出が次第に減少する中、必要とされる点字資料をどのように製作・提供するかについて、実例の紹介と熱心な議論が行われました。  中でも印象に残ったのは、全体会1で発表した盲学校教諭Tさん(50代の全盲女性)の「私は本が読みたい!」でした。Tさんは30代で全盲になり、40代で盲学校を卒業。あはき士として働いた後、9年前から盲学校理療科の教員となりました。  文字の読み書きは長年、音声パソコンと拡大読書機を使って来ましたが、最近は点字も活用。点字の触読は若い頃から何度も挑戦しては挫折したそうですが、教員になり書類の点訳校正に携わるようになってついに習得されたとのことです。  Tさんは現在、3ヶ所の図書館と多様なメディアを最大限に活用しています。サピエ図書館では教材や参考文献を探して読むとともに、シネマ・デイジーを楽しみ、点字図書館では大学の教科書のテキストデータ化をプライベートサービスで依頼。公共図書館ではレファレンスサービスや墨字資料の対面朗読を利用しています。  Tさんはまとめとして、特に点字図書は視覚障害者と盲ろう者にとってはなくてならないものだが、ボランティア頼みの点字・録音図書の製作では将来が心配。今後は墨字書籍の出版と同時に電子書籍(デジタルデータ)が公開されるなど、持続可能で、確かな「読書権保障の枠組み」を実現してほしいと要望していました。  皆さんも、当館を含め、もよりの点字図書館や公共図書館、サピエ図書館をフルに活用して、より豊かな読書と情報を手にしていただきたいと思います。  ◆わろう座 映画体験会「霧笛が俺を呼んでいる」のご案内  音声ガイドを多くのかたに知っていただくため、映画「霧笛(むてき)が俺を呼んでいる」の上映体験会を行います。  日時 12月16日(金) 12時30分開場、13時上映  場所 当館4階 会議室1・2  参加費 無料  定員 先着30人(定員は通常の半分としています)  備考 @体調がすぐれない場合は、参加をお控え下さい。Aマスクの着用をお願いします。  作品情報 石原裕次郎(いしはら ゆうじろう)、小林旭(こばやし あきら)に続く「第三の男」と呼ばれた赤木圭一郎(あかぎ けいいちろう)のミステリーアクション。航海から久々に横浜の港に戻ってきた一等航海士の杉敬一は、少年院時代からの親友 浜崎が自殺したことを知らされる。浜崎の恋人だった女性や、その妹から当時の話を聞く内に、杉は浜崎の自殺に疑問を持つようになる。  お申込みはお電話でお願いします。11月15日(火)9時15分から19日(土)16時までの間に、当館総務係(電話06−6441−0015)まで。  ◆「はやみみかわら版」配信終了のお知らせ  当館では、ボランティアが録音したばかりの雑誌や小説などをインターネットでいち早く配信する「はやみみかわら版」を提供しています。  しかし、Windowsのバージョンアップへの対応が困難な上、当初からの目標だった、読みたい書籍や読みたい箇所を検索する、途中で止めた時にそこから読み直す、スピードを変えられる、などの課題は解決出来ずに来ました。  そこで、この度、利用登録者にアンケートを行いましたが、大半のかたから継続希望がありませんでしたので、今年度末でサービスを終了することにしました。どうかご了承下さい。  2.グッズサロン お役立ち情報  お申し込み・お問い合わせは、エンジョイ!グッズサロン(電話06−6441−0039)まで。  (1)商品情報  ◆「商品カタログ」第28版をお送りします  エンジョイ!グッズサロンの「商品カタログ」第28版(2022年10月)を作成しました。墨字版、点字版、音声デイジー版があります。  ご希望のかたには、無料でお送りしますので、エンジョイ!グッズサロンまでご連絡下さい。  ◆「音訳ボランティア養成講習会テキスト〜基礎課程編」を発売  長らく発行が待たれていた初心者向けの音訳ボランティア養成講習会テキストが発行されました。  2018年度に全国視覚障害者情報提供施設協会が発表した「音訳奉仕員 養成講習会カリキュラム」における「基礎課程」の習得を目標に、音訳ボランティアとして活動する上で必要な知識から、発声・発音、内容を伝える読みのポイント、漢字・写真の説明、調査、校正まで、音訳技術の基礎が簡潔明解にまとめられています。  執筆・編集には、全国の点字図書館やボランティア団体などの専門スタッフで構成する録音委員会があたりました。  B5判 170頁。価格 1,210円(税込)。  (2)講習会・体験会情報  ◆11月のICTサロン〜iPad、iPhone基礎講習会  第1部はiPad、第2部はiPhoneの基礎講習会です。ともにボイスオーバー(音声読み上げ機能)を使用します。  基本的な指の動かしかたをはじめ、音声アシスタント機能(Siri)の活用、ラジオ聴取やニュース読み上げなど、日常的に使えるアプリの操作も体験いただけます。その他、活字印刷物の読み取り、声を文字に自動変換する音声入力機能の体験も予定しています。機器はこちらでご用意します。  日時 11月26日(土)  1部 10時から12時30分  2部 13時30分から16時  場所 当館4階 会議室  定員 各5人(先着順)  ◆iPhone(アイフォン)に触ってみませんか  ガラケーからiPhoneに機種変更を検討されているかたを対象にした30分の無料体験会です。  ジェスチャーと言われる基本操作や声で操作するSiri(シリ)、便利なアプリをご紹介します。体験ではボイスオーバー(画面読み上げ機能)を使用します。  iPhoneへの機種変更について迷っている皆さん、ぜひ30分の無料体験をご活用下さい!  開催日 11月24日(木)、12月23日(金)  時間 13時から13時30分  13時40分から14時10分  14時20分から14時50分  15時から15時30分  15時40分から16時10分  定員 各回1人(先着順)  対象 iPhoneに機種変更、または新規契約を検討されているかた  ◆パソコンや電子機器の操作方法の個人講習のご案内  エンジョイ!グッズサロンでは、視覚障害スタッフがパソコンやiPhone、iPadなどの操作方法の有料個人講習を実施しています。  また、来館講習の他にZoomを活用したオンライン個人講習もおこなっています。遠方にお住まいで来館の難しいかたでも、自宅で受講できます。講習内容や接続方法など、ご希望や不明な点は、お気軽にご相談下さい。  講習は1コマ90分2,000円で、予約制です。  3.お役立ち本棚  お問い合わせ・お申し込みは、貸出窓口(電話06−6441−0139)まで。  ◆お役立ち目録「県民性」  お雑煮、たまごサンドなどの食べ物の違いや、ご当地あるあるなど、その土地の魅力を再発見できるような本を集めてみました。目録は点字版、音声デイジー版、墨字版があります。ご希望のかたには無料でお送りします。  ◆プライベート製作の料金改定のお願い  諸物価高騰の折、大変心苦しいことですが、発売元の価格変更に伴い、プライベート製作で提供している点字製本用バインダーの値段を10月から下記の通り改定しております。どうかご了承下さい。  点字バインダー 通常版 410円、上質版 630円。  4.情報カフェ  ◆JRPS大阪の年忘れコンサート  JRPS大阪では、「年忘れコンサート2022」を開催します。  日時 2022年12月4日(日) 13時から15時30分  会場 J:COM(じぇいこむ)中央区民センター(大阪市立中央区民センター)2階ホール  交通 大阪メトロ堺筋線・中央線「堺筋本町駅」東改札口3番出口から徒歩2分  定員 150名(申込 先着順)  プログラム @アコーディオンとイーリアンパイプスの協演(「鞴座(ふいござ)」)、Aテノールの歌と笛の演奏(楊雪元[よう せつげん])  参加協力金 500円(付添1名無料、JRPS会員は無料)  申込先 電話 090−8885−1615の三宅さんまで。  ◆灯友会(とうゆうかい)バザールが3年ぶりに開催  日本ライトハウス後援会「灯友会(とうゆうかい)」のバザーが3年ぶりに当館で開かれます。掘り出し物も多数あります。ご来場は申込み不要ですが、ついでに当館サービスフロアへの来場を希望される場合は、ご予約下さい。  日時 11月4日(金)12時から16時30分、11月5日(土)10時から14時  会場 当館4階 会議室  販売品 野菜、乾物(昆布・鰹節ほか)や特産品など。石鹸、ハンドソープなどの雑貨。毎回好評のホテルのパン。専門学校生による手作りクッキー他。  ◆早川「交流サロン」のご案内  大阪市立早川福祉会館点字図書室では、ほぼ毎月、大阪市の各区で「交流サロン(出張講習会)」を開催しています。  テーマは、スマートフォンの説明や体験、iPhoneによるSNS(LINE、Twitter、インスタグラム)の紹介、プレクストークによるサピエ利用、お持ちの機器の「よろず相談」などです。お住まいの地域を問わず、参加歓迎(早川福祉会館点字図書室への登録をお願いします)。  今月は、11月17日(木)、大阪市立阿倍野区民センター 集会室 2で開催。  開始時刻は10時30分、11時40分、13時30分、14時40分の全4回。各回1時間、先着1名まで。  参加無料。講師はエンジョイ!グッズサロンの前北純弥(まえきた じゅんや)職員。最寄駅からの送迎もします。  お申し込みは、11月14日までに、電話06−6622−0123(祝日を除く月曜から土曜日)の同図書室まで。  なお、今後の開催予定は、12月22日(木)此花区民 一休ホール、1月19日(木)ひがしなり区民センター、2月16日(木)大阪市立 住まい情報センターです。  ◆「読書バリアフリー法」について  竹下館長が講演  大阪府視覚障害者福祉協会主催の今年度福祉研修会が11月25日(金)13時30分から大阪赤十字会館301会議室(大阪市中央区、大阪メトロ谷町線 天満橋駅13番出口から徒歩8分)で開催。  当館 竹下館長(全視情協 理事長)の講演「読書バリアフリー法施行後の現状と課題について」(1時間)が行われます。参加対象は同協会の会員ですが、会員外のかたも聴講出来ます。ご希望のかたは、当館の竹下へお申込み下さい。  ◆関西電力からのご案内  いつもご愛顧いただき、ありがとうございます。さて、近頃、関西電力を装い、コロナウイルス感染症を理由に、個人情報を聞き出そうとする事象等が発生しております。十分にご注意いただきますようお願いいたします。