「読書」目の見えないかた・見えにくいかたの情報誌  2020年12月号(第48巻 第12号)  発行 社会福祉法人 日本ライトハウス情報文化センター  電話(火から土曜日)  図書貸出 06−6441−0139  サービス全般 06−6441−0039  休業日 日・月・祝日、第2木曜日、年末年始・夏期  その他(総務) 06−6441−0015  ◆もくじ  1.ひごばしニュース  2.便利グッズ紹介  3.お役立ち本棚  4.情報カフェ  ◆新型コロナウイルスの感染予防について  当館サービス部の開室時間は、当分の間、午前10時から午後3時とさせていただきます。用具・機器の相談・購入、対面リーディング等、サービスフロアへのご来館は、事前に電話かメールでご予約の上、当館5階へ直接お越し下さい。  また、ご来館の際は以下の事項をお守り下さい。  @来館前に体温を測り、平熱よりも高い時や体調に不安のある時は来館をお控え下さい。  A来館時は、こまめな手洗いと手指消毒をお願いします。  Bマスクの着用をお願いします。  C出来るだけ少人数でのご来館と短時間の滞在をお願いします。館内では他のかたと1m以上距離を空け、大きな声をお控え下さい。  ◆12月から1月の休館について  12月10日(第2木曜)=図書貸出と5階サービスフロアは書庫・在庫整理日のためサービス休止  12月24日(木)=サービス年内最終日。図書貸出、用具・機器の相談・販売、対面リーディング、プライベート製作など、すべてのサービスが年内最終日となります。仕事納めは26日(土)です。  1月6日(水)=すべてのサービスを再開します。仕事始めは5日(火)です。  1.ひごばしニュース  ◆日本ライトハウス展「オンライントークイベント」に 1,075人  サービス部長 林田茂  当館では「日本ライトハウス展〜全国ロービジョンフェア2020」を10月1日からオンラインで開催。特設サイト「日ラ展(にちらてん)ちゃんねる」で、インターネットで動画が見られるYouTube(ユーチューブ)を使い、出展32社の製品紹介を3月末まで流しているほか、11月1日と3日には、出展者と利用者を結ぶトークイベント「どこまで言っても良いん会(いいんかい)」を行いました。  トークイベントは、出展者を6グループにジャンル分けし、利用者も発言できるZoom(ズーム)ミーティングと、視聴のみのYouTubeライブで実施。全6回で、延べ1,075人ものかたにご参加(ご視聴)いただき、Zoomでは参加者からの質問や要望を踏まえた意見交換ができました。  各グループで、特に印象に残った話題をお伝えすると…。  Aグループ(読書器・眼鏡・ルーペ関連)  音声拡大読書器について盛り上がりました。文字をテキストに変換して、読み上げる精度が上がったことから、現在では複数の機器が登場しています。ただし、文字の認識には、新聞やイラスト入りのチラシ、本の構成などにより上手く読み上げられないという課題も浮き彫りになりました。当館でも体験していただく時は、ご自分の読みたいモノを持参していただくことをお勧めしています。  また、拡大読書器を見やすくする方法として、遮光眼鏡を使用したり、部屋の明るさを調整する方法なども話題になりました。  Bグループ(歩行関連)  白杖を取り扱う出展2社の他、それ以外の白杖も紹介しました。このグループでは、白杖にソナーやGPSなどの機能を追加してほしいといった要望が挙げられる一方、いろいろな情報が白杖から入ることで、本来の役割である杖先の情報がおろそかになり、安全性が保たれないのではないかという意見も出ました。その他、信号機の色を判別できる機器の開発も紹介されました。  Cグループ(ウエアラブル関連)  ウエアラブルメガネは、AI(人工知能)を使い、文字認識ができる上、シーンプレビュー(風景認識)や色識別、顔認識も可能で、精度が日々バージョンアップしています。今後話題になるであろう新商品も目が離せません。  一方、映し出された映像を遠隔地のボランティアと対話しながら情報確認できるリモートアシストのサービスも、安全性や人の温かみが感じられるという意見が印象に残りました。  Dグループ(家電・生活用具)  「日ラ展ちゃんねる」でも特に関心が高いのは、パナソニックや三菱電機の家電製品でした。テレビやジャー炊飯器など音声ガイドが付いている商品もありますが、今後は家電自体には音声ガイドがなくても、スマホを使って確認・操作することが可能な商品が増えてきそうです。  個人的には、新しい音声タイマーが年明けに発売されそうなのも楽しみです。  Eグループ(PC・アプリ・音声読書[デイジー]・サピエ関連)  「これからはパソコンやデイジー再生機などの専用機よりもiPhoneやタブレットが主流になると思いますか?」というテーマについて話し合ったところ、どちらかに偏るというよりも、それぞれの使いかたや用途によって選択できることが増えていく、もしくはスマホなどと組み合わせて使われていくと思われるといった意見が多かったです。  スマホの普及の方法も話題になり、改めて当館が YouTube上の「ニポラチャンネル」で、スマホの操作や各種のアプリを紹介していることをお知らせしました。  Fグループ(点字関連)  点字の重要性を再確認できました。特に公の広報物や資料は、正しい点字表記に則ることを求める一方、点字の裾野を広げる上では、あまり表記や分かち書きにこだわり過ぎず、気軽に使っていくことも、一つの考えかたとして挙げられました。  また、点字を気軽に学習できる所が少ないことも課題ですね。その他、点訳図書を合成音声で読み上げさせる読書方法も話題になりました。  出展32社の製品紹介を流している「日ラ展(にちらてん)ちゃんねる」の視聴回数は、トークイベント時で1万1千回を超え、多くのかたにご覧いただいています。インターネットを使えないかたには、「日ラ展(にちらてん)ちゃんねる」の音源を録音したデイジーCD版を作成し、希望者にお送りしています。出展者と製品を紹介した「ガイドブック」も差し上げていますので、サービス部までお気軽にお申し付け下さい。  ◆肥後橋駅ホームに赤白の警告表示が設置  当館もよりの大阪メトロ四つ橋線肥後橋駅ホームで、今年1月末、当館のボランティアが乗降客と接触・転落し、亡くなられたことは本誌3月号でお伝えしました。続いて6月初めには、当館の全盲の利用者が転落し、大けがをするという事故がありました。  これを受けて、当館では大阪メトロに対し、ホームドアの設置など安全対策の徹底を求めて来ました。その結果、11月初め、最低限の対策として、肥後橋駅ホームの北の端、階段やエレベータで島式ホームが狭くなる場所の両側に赤と白の警告表示(スレッドライン)が設置され、すり減った点字ブロックの貼替(はりかえ)が行われました。  ホームドアについて、大阪メトロは2025年度までに全駅に設置する計画で、四つ橋線は2024年度までに完了する予定ですが、肥後橋駅の設置はなるべく早めるよう努力するとのことです。  また、駅員の取り組みとして、@視覚障害のお客様が単独で乗務員のいる改札口を通る際は、これまで以上に駅員の誘導を利用するよう案内する、A電車の乗務員が駅ホームを単独歩行している視覚障害者を見つけた時は、指令所に連絡し、その駅の駅員に注意を伝える、としています。  まだまだ安心安全には程遠い状態ですので、当館へのご来館など、地下鉄を利用される際は、駅員の誘導を積極的に依頼するなど、安全な移動に十分ご注意下さい。  2.便利グッズ紹介  お申し込み・お問い合わせは、サービス部(電話06−6441−0039)まで。  (1)商品情報  ◆「音声電卓」新発売  加減乗除(+、−、×、÷)とメモリー計算ができる10桁の小型音声電卓です。音声は棒読みと位取り(千、万などの位を読み上げ)の選択ができます。  本体の色は黒、ボタンは青色で丸型、数字と記号は白抜きです。見やすいように本体画面は傾斜しています。時刻報知機能やアラーム機能も付いていて、音声で確認しながら設定することが可能。  使用電池は単4電池2本。大きさは幅132mm×奥行180mm×厚さは手前7mmから奥55mm、重さ約213g。価格3,900円(税込)  ◆入荷待ち商品のお知らせ  先般よりご案内している音声付き電子体温計「MC−174Vけんおんくん」(発売元 オムロン)に加え、触知式腕時計「AC2200−55E」(発売元 シチズン)が入荷待ちとなっています。ご迷惑をおかけしますが、ご了承下さい。  ◆「ユニバーサルカレンダー」を差し上げます  ご来館のお客様に限り、住友生命提供の白黒反転「ユニバーサルカレンダー」を差し上げます。ご希望のかたは、ご来館時に5階サービスフロアの受付でお申し出下さい。  なお、数に限りがありますので、ご希望に沿えない場合もあります。また、レジ袋は有料となりますので、ご了承下さい。  ◆販売終了のお知らせ  筆記幅約1.6mmで、白色に発色する、だんだん濃くなるペンは、在庫限りで販売終了となります。  (2)講習会・体験会情報  参加ご希望のかたは、事前にご予約をお願いします。参加費は記載がない限り無料です。  ◆1月のICTサロン〜NTTドコモ iPhone体験会  毎回ご好評のNTTドコモiPhone体験会。今回は、iPhoneの基本的なジェスチャー操作や電話の発着信操作を中心とした「基本操作体験編」と、便利な機能やアプリを紹介する「便利機能体験編」の2講座を行います。  なお、両講座ともボイスオーバーを使用した内容になり、フリックやダブルタップの基本操作の説明を行います。使用する機器は、iPhone Xs(テンエス)です。  日時 2021年1月30日(土) 基本操作体験編は 10時から12時30分、便利機能体験編は 13時30分から16時  場所 当館 4階会議室  定員 各コース10人(先着順)  ◆パソコンや電子機器の操作方法の個人講習のご案内  視覚障害スタッフによるパソコンやiPhone、iPadなど、情報機器の操作方法の個人講習を行っています。予約制で料金は90分2,000円です。  音声ソフトの使いかたがわからない、iPhone、iPadの機能を知りたいなど、素朴な疑問にもお答えします。ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。  お申し込み・お問い合わせはサービス部(電話06−6441−0039)まで。  3.お役立ち本棚  お問い合わせ・お申し込みは、貸出窓口(電話06−6441−0139)までご連絡下さい。  ◆お役立ち目録「クリスティ と本格ミステリの新鋭たち」  2020年はアガサ・クリスティのデビュー100周年&生誕130周年。それを記念して映画「ナイル殺人事件」が公開されますので、クリスティ作品と、本格ミステリの新鋭作家の作品を集めました。目録は点字版、デイジー版、墨字版があります。ご希望のかたには無料でお送りします。  ◆「点字カレンダー」「ラジオ番組表」を差し上げます  ●「点字カレンダー」 ご寄贈いただいたカレンダーを差し上げます。墨字併記のものや、点字初心者のかたにも好評の五十音表がついたもの、前回人気のあった携帯しやすいサイズのものまで、色々ご用意しています。  詳しくは、貸出窓口へお問い合せ下さい。数に限りがありますので、ご希望の品をお送りできない場合もあります。ご了承下さい。  ●「ABCラジオ点字番組表 秋号」(点字1冊)  ●「MBSラジオ点字番組表2020年10月から2021年3月」(点字1冊)  4.情報カフェ  ◆「第3回 ロービジョン・ブラインド川柳コンクール」の応募作品を募集  株式会社 三城(みき)では、障害理解と啓発を目的として、当事者を含めすべてのかたから視覚障害に因んだ川柳を募集する「ロービジョン・ブラインド川柳」コンクールを開催し、応募を呼びかけています。  応募期間は12月1日から2021年1月31日まで。応募部門は、@見えにくさを感じているかた部門、Aメディカル・トレーナー部門(医師・看護師・視能訓練士・歩行訓練士・その他)、Bサポーター部門(家族、友人、職場のかた、誘導ガイド、ヘルパー、商品開発、販売者など)の3部門。  最優秀賞と各部門賞、および入選作品は2021年3月下旬に発表予定。ご応募は、特設ホームページの専用フォームからお願いします。  URLは以下の通り。  https://www.paris-miki.co.jp/lv-senryu/  お問合せは、ロービジョン・ブラインド川柳コンクール事務局。  Eメール  lv-senryu@paris-miki.jp までどうぞ。  ◆大阪フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会にご招待  大阪フィルハーモニー交響楽団では、1月28日(木)19時から北区のフェスティバルホールで行われる定期演奏会に当館の利用者5組10人をご招待します。  今回はエリアフ・インバルの指揮で、ショスタコーヴィチの「交響曲第10番 ホ短調作品93」、プロコフィエフの「交響曲第1番(古典交響曲) ニ長調作品25」他を演奏。  お申込みは必ず郵便で、住所、氏名、電話番号、点字プログラム希望の有無を明記し、12月11日(金)までに当館大フィル係(〒550−0002大阪市西区江戸堀1−13−2)までご応募下さい。  結果発表は招待券の発送(12月18日の予定)をもって代えさせていただきます。  ◆ビッグ・アイが特別優待プラン  堺市の国際障害者交流センター「ビッグ・アイ」では、1月31日まで「Go To(ゴートゥー)トラベル特別ご優待プラン」を開催中です。  障害のあるかたや団体は一人一泊3千円(朝食付)で宿泊することができ、地域クーポン1千円も付与されます。交通は泉北高速線「泉ヶ丘駅」から約200m。全館バリアフリー設備が備わっています。  ご予約は、電話072−290−0900のビッグ・アイまで。「特別優待プラン」とお申し出下さい。  ※Go Toトラベルキャンペーンは、政府方針や事業予算の都合上、期間途中に打ち切りや、仕様変更の可能性があることを、ご了承下さい。  ◆関西電力からのご案内  いつもご愛顧いただきありがとうございます。さて、近頃、関西電力を装い、コロナウイルス感染症を理由に、個人情報を聞き出そうとする事象が発生しております。十分にご注意いただきますようお願いいたします。