「読書」 目の見えないかた・見えにくいかたの情報誌  2019年2月号(第47巻第2号)  発行 社会福祉法人 日本ライトハウス情報文化センター  電話  図書貸出 06−6441−0139  サービス全般 06−6441−0039  その他(総務) 06−6441−0015  (火〜土曜日の10時〜17時)  休館日 日・月・祝日、年末年始・夏期  ◆もくじ  1.ひごばしニュース  2.便利グッズ紹介  3.お役立ち本棚  4.情報カフェ  ◆2月〜3月の休館について  3月6日(水)=当館のボランティア交流会のため、全館休館させていただきます。  3月21日(木)=祝日のため全館休館します。  3月30日(土)=5階サービスフロア(用具・機器販売、対面リーディングサービス)は棚卸しのため休室させていただきます。  ※2月は暦どおり開館します。  1.ひごばしニュース  ◆「マラケシュ条約」発効、「改正著作権法」施行と、法規遵守(じゅんしゅ)のお願い  館長 竹下亘  本年1月1日、わが国で「マラケシュ条約」が発効し、それに伴い「改正著作権法」が施行されました。  マラケシュ条約の正式名称は、「盲人、視覚障害者その他の印刷物の判読に障害のある者が発行された著作物を利用する機会を促進するためのマラケシュ条約」と言います。この条約の主な目的は、世界各国における点字・録音・電子図書等の交換(貸し借り)を拡大することで、特に発展途上国から大きな期待が寄せられています。  この条約の画期的な点は、加盟国における録音・電子図書等を利用できる「受益者」を広く定めたことです。これに従って、日本著作権法(第37条第3項)においても、録音図書等の提供対象が「視覚障害その他の障害により視覚による表現の認識が困難な者」と改正され、障害者手帳の有無に関係なく、視覚に障害のある人をはじめ、その他の障害により「印刷された著作物」を読むのが困難な人や、身体障害により書籍を持ったりめくったりすることができない人、さらに目の焦点を合わせることや目を動かすことができない人も明確に対象となりました。  これは、既に当館をご利用いただいている皆さんには直接影響しませんが、今後、録音・電子図書の利用者が拡大するとともに、現在、国会で検討されている「仮称・読書バリアフリー法」が成立すれば、視覚障害者等の読書の権利と情報保障がより確固としたものになることが期待されます。  そこで、利用者の皆さんにお願いがあります。皆さんが点字・録音図書などを利用できるのは、著作権法第37条で、著作権者の許諾を得なくても、点訳は無条件、音訳・録音等は条件付きで製作し、「視覚障害者等」に貸し出したり、送受信することが認められているからです。ただし、製作・複製(コピー)できるのは、点字図書館のほか、政令で定められた施設・団体に限られており、貸出・聴取・配信の対象は視覚障害者等に限られています。そのため、録音図書を個人で聴く目的以外のためにコピーしたり、又貸しや配付することは禁じられています。  また、郵便法と日本郵便株式会社の規定では、録音図書を無料で送れるのは点字図書館等と視覚障害者の間に限られているほか、点字や録音図書に墨字の書類などを同封することも認められていません。ですから、録音図書を個人の間で送ったり、貸出図書返却の際、郵送ケースの中に貸出依頼やCD不良のご連絡など、墨字の手紙を同封することはしないで下さい。墨字の手紙は切手を貼るかファックスで、または、電話やEメールでお伝え下さるようにお願いいたします。今日の著作権法も郵便規定も、これまで関係者が粘り強く働きかけた結果、実現したものです。これを維持・拡大するためにも、野放図に使って、せっかくの制度が後退することのないようにしたいと思います。  ◆わろう座映画体験会「釣りバカ日誌16」のご案内  音声解説を多くの方に知っていただくため、映画「釣りバカ日誌16」を上映します。  日時 2月22日(金)12時30分開場、13時上映  場所 当館4階 会議室1・2  参加費 無料  定員 60人(内40人は先着、20人は抽選)  内容長崎県佐世保市にある第二西海橋(だいにさいかいばし)の連結式に出張することになったハマちゃんとスーさん。しかし、ハマちゃんの頭の中は、相変わらず釣りのことばかり。長崎に着くなり、長崎営業所の達也の案内で釣りに向かう。漁港で出会ったのは、達也の行きつけのバーの娘・美鈴と米軍基地に勤める釣りバカ兵のボブ。ボブと意気投合し、釣りを楽しむハマちゃんだが、またまたトラブルを起こし大騒動。  お申込みは電話でお願いします。2月5日(火)9時15分から9日(土)16時の間に、当館総務係(電話06−6441−0015)まで。  抽選結果は、2月9日(土)16時以降にお知らせします。  ◆ブータンの視覚障害青年が当館で研修  当館では、ダスキン愛の輪基金が行っているアジア太平洋障害者リーダー育成事業に協力し、毎年視覚障害の青年の研修を行っています。今年度は第20期で、ブータンのヨンテン・ジャムツォさん(27歳、男性)が昨年9月に来日。東京で日本語研修を受けた後、個別研修に入り、3月5日火)から当館で研修を行います。  ブータンはネパールの東、北を中国(ヒマラヤ山脈)、南をインドに挟まれた国で、九州ほどの面積に約70万人が暮らしています。ヨンテンさんは同国初の研修生。進行性の弱視で、盲学校を卒業後、首都ティンプーで障害者団体のスタッフをしています。非常にまじめで、敬虔な仏教徒でもあり、今回の研修では、視覚障害に関するあらゆる情報を収集し、帰国後は、同国初の視覚障害者団体を作りたいと意欲を燃やしています。当館での研修中、関心のある方にはご紹介しますので、館長の竹下までご連絡下さい。  2.便利グッズ紹介  お申し込み・お問い合わせは、サービス部(電話06−6441−0039)まで。 (1)商品情報  ◆立体囲碁「アイゴ」  表面が十九路盤(じゅうきゅうろばん)で、裏面が九路盤(きゅうろばん)として使える囲碁盤です。盤面の線が浮き上がっており、碁石の裏面には切れ目が入っているため、しっかりと碁石を盤面に固定できるようになっています。サイズは、幅44cm×奥行46cm×高さ2.5cm。重さは、1,315g。価格13,680円(税込)。  ◆携帯型拡大読書器「クローバー7S」  7インチ画面の携帯型拡大読書器です(発売元=システムギアビジョン)。拡大率は約2.4倍〜30倍。画面表示は、カラー・白黒・白黒反転のほか16種類に切替可能。ライン、マスキング、画像の保存と再生、位置表示機能など便利な機能を多数搭載しているだけでなく、筆記や作業に便利なスタンドも付いています。外形サイズは、幅188mm、高さ138mm、厚さ21mm(本体のみ、折りたたみ状態)。価格198,000円(税込)。なお、デモ機の入荷は現在のところ未定ですので、ご了承願います。  ◆「アクロバットHD」モデル変更のお知らせ  22インチ液晶モニタの据置型拡大読書器「アクロバットHD」が新バージョンになりました。拡大率は1.5倍〜約57倍。機能に大きな変更はありませんが、カメラの左横にライトが追加されました。価格も198,000円で変更ありません。サイズは、幅50cm×奥行23cm×高さ57cm、重さは9.3kgと軽くなりました。当館にデモ機がありますので、詳細はお問い合わせ下さい。ただし、お届けの際にお時間がかかる場合があります。ご了承下さい。  ◆音声式腕時計「トーキングウォッチ」価格変更等のお知らせ  プラスチック製で、ボタンを押すだけで現在時刻を知らせてくれる音声式腕時計「トーキングウォッチ」の価格が2,030円(税込)に変更になりました。また、時計本体の色がシルバーから黒に変わりました。ご了承下さい。  ◆「OrCam MyEye(オーカム マイアイ)2.0」発売記念キャンペーン延長のお知らせ  小型カメラと小型スピーカーを搭載したAI視覚支援装置OrCam MyEye2.0(発売元=システムギアビジョン)の発売記念キャンペーンが3月末まで延長になりました。キャンペーン価格は、615,600円(税込)。詳細はお問い合わせ下さい。  ◆販売終了商品のお知らせ  フラッシュライト「ドミネーターDC−209F」(発売元=ジェントス)は販売終了しました。ご了承下さい。なお、その他のフラッシュライトはまだ在庫がありますので、お問い合わせ下さい。  ◆「Easy Tactix(イージータクティクス)」特別価格のお知らせ  点字立体イメージプリンターEasy Tactix(発売元=SINKA)を、障害者手帳をお持ちの方と、特別支援学校向けに特別価格で販売。通常483,840円(税込)のところ、246,240円(税込)となっています。簡単な操作で点字・立体イメージが印刷できる画期的なプリンターで、教材作り等に活用できます。なお、専用立体シートの特別価格はありません。詳細はお問い合わせ下さい。  (2)講習会情報  ◆パソコンや電子機器の操作方法の個人講習について  サービスフロアでは、視覚障害スタッフがパソコンやiPhone・iPadなど情報機器の操作方法の個人講習を行っています。予約制で、料金は2時間2,000円。音声ソフトの使い方がわからない、iPhone・iPadの機能を知りたいなどの疑問にもお答えします。ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。  3.お役立ち本棚  お問い合わせ・お申し込みは、貸出窓口(電話06−6441−0139)までご連絡下さい。  ◆お役立ち目録「有名人が書いた図書」  華やかな世界で活躍する有名人の別の一面を知ることができる図書を集めました。目録は点字版、デイジー版、墨字版があります。ご希望の方には無料でお送りします。  4.情報カフェ  ◆点字付きかるた会へのお誘い  「大阪点字付きかるたを楽しむ会」では、2ヶ月に1回(奇数月の土曜日)、当館4階会議室で、百人一首かるた会を行っています。「坊主めくり」や「四人一首」(二人が対面し、正方形の台の四隅に1枚ずつ計4枚の札を置き、1枚がなくなったら別の1枚を補充して、合計10枚を取り合うもの)のほか、2020年、オリンピック・パラリンピック東京大会に合わせて行われる「かるた大会」と同じ形式で、10枚×2セットの札を用意し、二人が対面して、10枚ずつの同じ札をそれぞれの目の前の台の上に並べて、取り合う対戦なども行われます。次回は、3月9日(土)13時30分〜16時30分。お問い合わせは、兵藤美奈子(ひょうどう みなこ)さん(Eメールputti-castle205@key.ocn.ne.jp)か野々村好三(ののむら こうぞう)さん(電話090−3841−9107)まで。  ◆阪急京都線の点字時刻表が改訂  1月19日より実施されている阪急京都線のダイヤ改正に伴い、「梅田駅」「河原町駅」の点字時刻表が改訂されました。通常の点字本の半分の大きさです。ご希望の方には上記の2駅のほか、情報文化センター5階サービスフロアでも差し上げます。  ◆港区主催のバリアフリー映画会「この世界の片隅に」のご案内です。  音声ガイドと日本語字幕付きの上映です。是非足をお運びください。  作品 「この世界の片隅に」  日時 2月9日(土)13時30分開場 14時開始  会場 ゆめホーム『ゆめ』かなえる 港区民センター 1階ホール(地下鉄中央線・JR環状線 弁天町駅徒歩7分)  参加費 無料  定員 350名(申し込み不要、粗品のプレゼント有り)  作品情報  昭和20年、広島・呉 わたしは、ここで生きている。  日本が戦争の中にあったころ。軍港の街・呉(広島)にお嫁にやって来た18歳の娘・すずさんは、見知らぬ土地で健気に毎日の生活を紡いでいく。戦火にさらされ大切なものを失っても、前を向き生活を続けるすずさんの日々を描く。  第40回日本アカデミー賞・最優秀アニメーション作品賞受賞!その他、数々の映画賞を受賞した話題作です!  お問合せ 大阪市港区社会福祉協議会 地域支援担当 久保さん(06−6575−1212)まで。  ◆関西電力からのご案内  いつもご愛顧いただきありがとうございます。  関西電力では電気やガスのエネルギーを中心に、暮らしに役立つサービスをご提供しています。今回はその一部をご紹介します。  弊社では、一昨年より関電ガス「なっトクプラン」の販売を開始しております。おかげさまで、80万件のお客さまにお選びいただいております(平成30年11月時点)。「なっトクプラン」なら、大阪ガスの一般料金に比べ使用量に関わらずおトクになります。さらに、今なら「なっトクプラン」に新規でお申込みいただくと、基本料金が2ヶ月無料になります(平成31年4月30日まで実施)。加えて、関電ガス加入者専用のおトクな電気料金メニューもご用意しております。  また、「はぴe暮らしサポート(水まわりや窓ガラス、玄関の鍵のトラブル時に駆けつけるサービス。登録要、月額108円)」をはじめ、お客さまの暮らしに安心をお届けするサービスもご用意しております。  ご興味をお持ちのお客さまは、0800−777−8810(受付時間:9時〜18時)にお問い合わせください。