「読書」 目の見えない方・見えにくい方の情報誌  2018年3月号(第46巻 第3号)  発行 社会福祉法人 日本ライトハウス情報文化センター  電話  図書貸出 06−6441−0139  サービス全般 06−6441−0039  その他(総務) 06−6441−0015  (火〜土曜日の10時〜17時)  休館日 日・月・祝日、年末年始・夏期  ◆もくじ  1.ひごばしニュース  2.便利グッズ紹介  3.お役立ち本棚  4.情報カフェ  ◆3月の休館について  3月8日(木)=ボランティア交流会のため全館休館。  3月21日(水)=祝日のため全館休館。  3月31日(土)=5階サービスフロア(用具販売、機器講習、対面リーディング等)は年度末の棚卸しのため臨時休業させていただきます。ご了承下さい。図書貸出は通常通りご利用いただけます。  1.ひごばしニュース  ◆音声デイジーが誕生20周年  館長 竹下亘  当館で製作・貸出している図書の内、近年、利用が目ざましく伸びているのが音声デイジー図書です。当館の年間の製作数は400タイトルを超え、貸出数は6万タイトル以上、サピエ図書館から直接利用される回数は実に21万回に達します。今年は、この音声デイジー図書の製作・貸出が始まって20周年を迎えました。  デイジー(DAISY)とは、「デジタル・アクセシブル・インフォメーション・システム」の略で、さまざまな読書困難者を対象に、音声をはじめ活字や画像、字幕や手話動画なども提供できる情報システムの国際標準規格ですが、当初はスウェーデンで開発された視覚障害者のための録音図書システムでした。それが1998年、日本のシナノケンシ株式会社からデイジー図書再生機「プレクストーク」が発売され、国の補正予算で、製作システムの貸与や製作講習会の開催、デイジー図書3千タイトル以上の配付が行われることで、デイジー時代が幕を開けました。  当館でも、1998年秋からデイジーの製作講習会とプレクストークの販売を始め、1999年4月からは毎月5〜6タイトルのデイジー図書の製作・貸出を開始。2004年にはプレクストークが日常生活用具になるとともに、デイジー図書のインターネット配信を行う「びぶりおネット」を日本点字図書館と共同で立ち上げ、一気に普及が進みました。  デイジーの特長は、CD1枚に50時間余りも録音できる上、目次や見出し、ページ編集が可能で、しおりもつけられるため、紙の本をめくる感覚で録音図書を読めること。またCDだけでなく、さまざまなメディアで利用できる上、インターネットで直接読めることです。現在、デイジーを聴く方法はたくさんあります。以下に、一覧を掲載しますので、もっともっとデイジーを活用して下さい。  ◆主な音声デイジー再生ソフトウェアとプレイヤー  1.再生(録音)プレイヤー「プレクストーク」  ●PTN3(卓上型、再生専用、CD・SD・USBメモリ対応、48,000円)  ●PTR3(卓上型、再生・録音、CD・SD・USBメモリ対応、インターネットに接続してサピエ図書館を直接利用可能、85,000円)  ●PTP1(携帯型、再生・録音、SD対応、41,040円)  ●リンクポケット(携帯型、再生・録音、SD対応、サピエ図書館を直接利用可能、85,000円)  2.パソコン用ソフトウェア(サピエ図書館を直接利用)  ●MyBookV(マイブックスリー、41,040円)  ●Net-PLEXTALK(ネットプレクストーク、11,880円)  ●AMIS(アミ、無償提供)  3.スマホ、タブレット用アプリ(サピエ図書館を直接利用)  ●Voice of Daisy(ボイスオブデイジー、3,100円)  ●DaisyTalk(デイジートーク、5,000円)  ●Read2 Go(リードツーゴー、2,400円)  ●いーリーダー(3,000円)  4.その他の機器  ●よむべえスマイル(活字文書音声読み上げ機、CD対応、198,000円)  ●ブレイルメモスマート16、40(点字ディスプレイ、SD対応、289,000円〜)  ●ブレイルセンスシリーズ(音声点字情報端末、SD対応、383,500円〜)。  2.便利グッズ紹介  お申し込み・お問い合わせは、サービス部(電話06−6441−0039)まで。  (1)商品情報  ◆重要なお知らせ〜送料改定について  これまで日常生活用具対象商品は送料無料でしたが、昨今の宅配業者の送料値上げに伴い、2018年4月1日以降のご注文分より、通販時の送料と同様の価格に改定させていただきます。ご理解の程、よろしくお願いいたします。  ◆暗所歩行機器「MW10」発売  暗い場所や夜間の環境下で見えにくい方、困っている方に、より明るい視界を提供することを目的として開発された眼鏡型の機器です(発売元=HOYA株式会社)。小型の高感度カメラで捉えた画像が、装用者の眼前に設置された有機ELディスプレイに投影されます。手元で電源や明るさの調整、拡大機能等を操作できるコントローラー付きです。ヘッドセット部分は約130g。  発売は春頃の予定ですが、ご予約の受付を開始しました。なお、当館でデモ機による体験が可能です。ご希望の方はお電話かメールでお問い合わせ下さい。  価格(税込) 遮光眼鏡レチネックス付426,600円、通常染色レンズ付399,600円  ※本機は、白と黒の2色。他の色をご希望の場合、および保証サービスをご希望の場合は、追加料金が必要です。詳細は、お問い合わせ下さい。  ◆音声読書器「クリアリーダープラス」  スキャンボタンを押すだけで原稿をカメラで読み取り、読み上げる音声読書器です(発売元=タイムズコーポレーション)。音量や読み上げ速度の調整も分かりやすいダイヤル方式。約2.5kgと軽量で折り畳み可能な取っ手付きなので、簡単に持ち運びできます。また、バッテリー駆動のため電源のない場所でも使用可能です。大きさは幅250mm×高さ220mm×奥行100mm。アーム(カメラ部分)を開いた時は、奥行270mmです。価格は198,000円(非課税)。  ◆販売終了商品のお知らせ  3.5インチサイズの電子ルーペ「バタフライ」および「テレルーペ」(発売元=アメディア)が在庫限りで販売を終了します。  また視覚障害者用の音声ガイド付きGPS地図情報端末「トレッカーブリーズ」(発売元=エクストラ)も販売終了となります。ご了承下さい。  (2)講習会情報  参加ご希望の方は、事前にご予約をお願いします。参加費は記載がない限り無料です。  ◆プレクストーク関連講習会  @プレクストーク リンクポケット初心者体験会  リンクポケットは、「サピエ」の録音図書をダウンロードして、気軽に読書を楽しむことができる小型の録音再生機です。持ち運びに便利な大きさなので、自宅だけでなく外出先でも自由に聞くことができます。この体験会では、実際に「サピエ」に接続し、図書を検索、再生する操作を中心に行います。「サピエ」を利用したことがない方や操作にお困りの方も、ぜひこの機会にご参加下さい。  日時 3月17日(土)、4月26日(木)各日とも10時30分〜12時30分  場所 当館4階会議室  定員 各回4人(先着順)  Aプレクストーク ポータブルレコーダーPTR3体験会  シナノケンシ株式会社から発売されたプレクストークポータブルレコーダーPTR3の基本操作体験会を行います。PTR3は、パソコンを使わずに、インターネット上の図書館「サピエ」からデイジー図書の検索や再生、ダウンロードができる卓上型デイジー録音再生機です。体験会では、実際に「サピエ」に接続し、図書の検索、再生、簡単な録音操作を中心に説明します。  日時 3月17日(土)、4月26日(木)各日とも13時30分〜15時30分  場所 当館4階会議室  定員 各回5人(先着順)  ◆3月のICTサロン  3月24日(土)開催予定のICTサロン「ブレイルセンス相談会」および「Blaze ET(ブレイズイーティー)体験会」も引き続き受け付けていますが、定員に達した場合は、キャンセル待ちとなりますので、ご了承下さい。  ◆パソコンや電子機器の操作方法の個人講習について  サービスフロアでは、視覚障害スタッフがパソコンやiPhone・iPadなど情報機器の操作方法の個人講習を行っています。予約制で料金は2時間2,000円です。音声ソフトの使い方が分からない、iPhone・iPadの機能を知りたい、などの疑問にもお答えします。ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。  3.お役立ち本棚  お問い合わせ・お申し込みは、貸出窓口(電話06−6441−0139)までご連絡下さい。  ◆お役立ち目録「卒業」  3月はいろいろな「別れ」のシーズンです。それにともない、別れや旅立ちをテーマにした作品をご紹介します。目録は点字版、デイジー版、墨字版があります。ご希望の方には無料でお送りします。  ◆本の取り扱いについてのお願い  最近、貸出している点字図書、録音図書が汚れたり破損して返却されることが多くなっています。図書の点検時に見つけた場合は、修理や補強を行っていますが、次にお待ちの方へ少しでも早くお届けできるよう、図書を丁寧に取り扱っていただきますよう、お願いいたします。もし、借りられた図書に汚れや破損がありましたら、貸出窓口までお知らせ下さい。  4.情報カフェ  ◆ネパールとフィジーの視覚障害青年が当館で研修  ダスキン愛の輪基金では、毎年、アジア太平洋地域の障害のある青年6人を日本に招待し、各地の関係施設で10ヶ月間の研修を提供しています。  今年度は第19期生で、視覚障害では、フィジーのクリシェール・クナル・シャーマさん(27歳、男性、全盲)と、ネパールのラクシミ・ネパールさん(26歳、女性、全盲)が昨年9月に来日。東京で3ヶ月間の日本語研修を受けた後、個別研修に入り、3月6日(火)から24日(土)まで当館で研修を行います。  クリシェールさんは一般企業で働きながら、障害者団体のリーダー として活躍中。ラクシミさんはネパールの古都バクタプルで、「アクセスプラネット」というNPOを立ち上げ、スタッフとして活躍中。今回、当館で交流行事は予定していませんが、関心のある方にはご紹介しますので、当館館長の竹下までご連絡下さい。  ◆大阪フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会にご招待 ※このご案内は、「読書」メール版ご利用者の方にのみお送りいたします。  大阪フィルハーモニー交響楽団では、2018年4月7日(土)15時から北区のフェスティバルホールで行われる定期演奏会に当館の利用者5組10人をご招待します。尾高忠明(おたか・ただあき)の指揮で、三善晃(みよし・あきら)のオーケストラのための「ノエシス」、ブルックナーの交響曲 第8番 ハ短調(ハース版)を演奏。招待ご希望の方は、必ず郵便で、住所、氏名、電話番号、点字プログラム希望の有無を明記し、3月10日(土)までに当館大フィル係(〒550−0002 大阪市西区江戸堀1−13−2)までご応募下さい。結果発表は招待券の発送(3月17日)をもって代えさせていただきます。  ◆関西電力からのご案内  いつもご愛顧いただきありがとうございます。  さて、昨年4月より大阪ガスエリアにて関電ガスの販売を開始しております。関電ガスの「なっトクプラン」なら、大阪ガスの一般料金に比べ使用量にかかわらずおトクになります。  さらに電気セット割引・早期契約割引でもっとおトクになります。詳しくは0800−777−5800までお問合わせください。