「読書」 目の見えない方・見えにくい方の情報誌  2017年10月号(第45巻 第10号)  発行 社会福祉法人 日本ライトハウス情報文化センター  電話  図書貸出 06−6441−0139  サービス全般 06−6441−0039  その他(総務) 06−6441−0015  (火〜土曜日の10時〜17時)  休館日 日・月・祝日、年末年始・夏期  ◆もくじ  1.ひごばしニュース  2.便利グッズ紹介  3.お役立ち本棚  4.情報カフェ  ◆10月の休館について  10月7日(土)=9日(月、ハッピーマンデー)の振替休館日ですが、図書貸出、5階サービスフロア、4階会議室、3階総務係は開館します。  10月19日(木)〜20日(金)=全視情協大阪大会が当館の主管で開催されるため、職員が手薄になります。ご迷惑をおかけしますが、ご了承下さい。  1.ひごばしニュース  ◆公的文書の点字・音声化等の拡大に向けて  館長 竹下亘  8月、厚生労働省から当館にカラー刷りで、4頁の広報冊子が送られてきました。題名は「70歳以上の皆さまへ〜医療保険制度の見直しを行いました」。これは、各都道府県をはじめ、点字図書館や視覚障害関係施設・団体へ送られたものですが、はなはだ残念であり、腹立たしく感じたのは、視覚障害者に対する情報提供がずさん極まりないことでした。  まず、この資料には樹脂製の点字(UV点字)とSPコードが印刷されているのですが、その文章が墨字原文とまったく違います。(SPコードとは切手の大きさのマークで、専用機器やアプリで読み取り、機械音声で読み上げることができます)。後で分かったのですが、この冊子の前に、厚労省から「どう変わった?高齢者の医療費と保険料」という冊子が配付されていました。内容はほぼ同じなのですが、説明の仕方や実例が異なり、点字とSPコードの原稿はこれを元に書かれていました。  しかも、点字、SPコードとも大幅な抜粋要約である上、両方の分量と内容が異なり、発行元や問い合せ先さえ書かれていません。  さらに、墨字版ではインターネットでこの情報が確認できると案内しているのですが、この情報を掲載したホームページは、視覚障害者が音声ソフトで読めるようには作られていません。  厚労省が、これで視覚障害者への情報保障をしているつもりならば、とんでもない話です。  本誌4月号に書いたように、当館では全視情協と連携して、「情報共有社会」の実現を目標に点訳・音訳・電子書籍等のボランティア活動の推進と社会的位置づけの向上、行政機関や事業者による公的な情報保障の拡大を目指しています。10月に大阪で開催する全視情協大会でもこのテーマについて検討・協議を行います。点字・音声・電子書籍等を利用されている読者の皆さんも、ぜひこの現状について関心を持ち、行政機関などに対して改善を求めて下さるようにお願いいたします。  なお、この冊子は長文のため、以下に概要をお伝えします。  全文を読みたい方には、二つの資料をまとめた「どう変わった?高齢者の医療費と保険料」の点字版、合成音声デイジー版、テキストデイジー版があります。鹿児島県視聴覚障害者情報センターの製作で、点字とテキストデイジーはサピエ図書館にアップされています。点字か合成音声デイジーの貸出を希望される方には、当館からお送りしますので、どうぞお申し込み下さい。  ◆厚労省発行冊子の概要  @今年8月から、70歳以上で、年収約370万円以上の方は、外来の上限額(個人ごと)が44,400円から57,600円に上がります。年収約156万円〜約370万円までの方は、外来の上限額(個人ごと)が12,000円から14,000円に上がり、新たに年間上限額144,000円が設けられます。また、外来と入院を合わせた上限額(世帯ごと)が44,400円から57,600円に上がります。  A今年4月から、75歳以上で、年収約153万円〜211万円の方は、所得割の軽減率が5割から2割となります。元被扶養者(75歳になる前日に家族の会社の健康保険などで被扶養者だった方)で、特定の要件に該当する方は、均等割の軽減率が9割から7割となりますが、世帯所得により均等割の軽減が受けられます。  問い合わせは市町村の後期高齢者窓口まで。  ◆盲導犬育成カレンダーを発売  日本ライトハウス盲導犬訓練所では、毎年好評の「盲導犬チャリティカレンダー」2018年版を発売します。可愛く、ほのぼのとしたラブラドールのイラストが月替わりで描かれています。壁掛けタイプでA4判(見開きA3判)。定価1,000円(送料は3部まで100円、4部以上500円)。売上はすべて盲導犬育成費に充てられます。郵送ご希望の方は盲導犬訓練所(電話 0721−72−0914)、ご来館いただける方は当館3階総務係までどうぞ。  2.便利グッズ紹介  お申し込み・お問い合わせは、サービス部(電話06−6441−0039)まで。  (1)商品情報  ◆MyMail V(ファイブ)発売  PC-Talkerに最適なメールソフトMyMail Vを9月発売しました(発売元=高知システム開発)。携帯やスマホメールと連動する高機能メールソフト。初心者にも使いやすくなりました。なお、2017年7月1日以降にMyMail Vを購入されたお客様につきましては、無償バージョンアップします。なおMyMail Vの製品サポートは2019年9月に終了しますので、ご了承下さい。  価格(新規購入)=DVD版21,600円(税込)、Web版19,440円(税込)。  ◆鉄腕アトム「白黒反転カレンダー」  壁掛け式の見開き月間カレンダーです(発売元=みなみ企画)。ロービジョンの方や高齢者が見やすいように文字や数字が大きくデザインされており、鉄腕アトムのキャラクターが描かれています。大きさは、B3判(51.5cm×36.4cm)です。価格1,300円(税込)。  ◆TONE REVERSAL DIARY 2018(トーンリバーサルダイアリー)  黒い用紙に白文字のシンプルな手帳です。発売元=19(イチキュー)。大きさはA5判です。年間のカレンダーや予定を書き込める月間・週間カレンダー、自由に書き込めるフリースペースがあります。価格2,130円(税込)。  ◆プレクストークPTN3のデモ機到着のお知らせ  新型デイジー図書プレイヤーPTN3(再生専用機)のデモ機が当館に到着しました。購入を検討している方、形状を確認したい方など、ぜひ当館へご来館の上お試し下さい。製品も順次入荷しております。なお、録音再生機PTR3は現在のところ発売日未定です。お待ちいただいている皆様には大変ご迷惑をおかけしておりますが、ご了承下さい。  ◆触読式振動時計「メテオ」の価格等変更のお知らせ  触読式振動時計「メテオ」の価格を14,040円(税込)から10,800円(税込)に変更しました。また、新色の青が追加になり、赤・黒・青の3色からお選びいただけます。ただし、赤・黒は在庫限りとなりますので、ご希望の方は早めのご注文をお願いします。  ◆販売終了商品情報  デジタル録音機DR−1(発売元=シナノケンシ)はメーカー在庫終了次第、販売終了になります。ご了承下さい。  ◆「商品カタログ」第23版が出来ました  サービスフロアの「商品カタログ」第23版(2017年9月)を作成しました。墨字版、点字版、デイジー版があります。お問い合わせ、お申し込みはサービス部(火〜土曜日の10時〜17時)まで。  (2)講習会情報  参加ご希望の方は、事前にご予約をお願いします。参加費は記載がない限り無料です。  ◆11月のICTサロン「iPhone講習会」  すでにiPhoneをお持ちの方を対象に、iPhoneの音声ガイド機能「ボイスオーバー」を使用した講習会を行います。  午前・午後の2部構成です。午前中はiPhoneを使っているが、操作方法が今いちよく分からないという方を対象にした基本操作講習会です。ジェスチャー(画面上での指の動き)の基本から、電話の発着信、音声認識機能などを活用した内容を予定。午後は、電話やメールなどの基本的な操作は行っているが、もう少し使える機能を増やしたい、便利な活用法を知りたい、という方を対象にした応用講習会です。文字入力や編集、ホームページの読み上げ、アプリ検索の他、普段使用しているアプリや機能についての情報交換などを予定しています。  日時 11月10日(金)午前の部=10時〜12時30分、午後の部=14時〜16時30分  場所 当館4階会議室  定員 各回5人(先着順)  ◆プレクストーク関連講習会  @プレクストークポータブルレコーダーPTR3体験会  シナノケンシ株式会社から新発売のプレクストークポータブルレコーダーPTR3の基本操作体験会を行います。PTR3は、パソコンを使わずにインターネット上の図書館「サピエ」から、デイジー図書の検索や再生、ダウンロードができる卓上型デイジー録音再生機です。体験会では、実際に「サピエ」に接続し、図書を検索、再生する操作、簡単な録音操作を中心に説明します。  日時 10月18日(水)10時30分〜12時30分  場所 当館4階会議室  定員 5人(先着順)  Aプレクストークリンクポケット初心者体験会  「リンクポケット」は、「サピエ」の録音図書をダウンロードして、気軽に読書を楽しむことができる小型の録音再生機です。持ち運びに便利な大きさなので、自宅だけでなく外出先でも自由に聞くことができます。この体験会では、実際に「サピエ」に接続し、図書を検索、再生する操作を中心に行います。「サピエ」を利用したことがない方、操作にお困りの方も、ぜひこの機会にご参加下さい。  日時 10月18日(水)13時30分〜15時30分  場所 当館4階会議室  定員 4人(先着順)  ◆パソコンや電子機器の操作方法の個人講習について  サービスフロアでは、視覚障害スタッフがパソコンやiPhoneやiPadなど情報機器の操作方法の個人講習を行っています。予約制で料金は2時間2,000円です。音声ソフトの使い方が分からない、iPhone・iPadの機能を知りたいなど素朴な疑問にもお答えします。ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。  3.お役立ち本棚  お問い合わせ・お申し込みは、貸出窓口(電話06−6441−0139)までご連絡下さい。  ◆お役立ち目録  「『なぜ』で始まる本」  さまざまな疑問について考える「なぜ」で始まる本を集めました。  目録は点字版、デイジー版、墨字版があります。ご希望の方には無料でお送りします。  4.情報カフェ  ◆大阪フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会にご招待  大阪フィルハーモニー交響楽団では、11月22日(水)19時から北区のフェスティバルホールで行われる定期演奏会に当館の利用者5組10人をご招待します。尾高忠明(おたか・ただあき)の指揮で、モーツァルトの交響曲第39番変ホ長調K.543、第40番ト短調K.550、第41番ハ長調K.551「ジュピター」を演奏。お申し込みは必ず郵便で、住所、氏名、電話番号、点字プログラム希望の有無を明記し、10月17日(火)までに当館大フィル係(〒550−0002大阪市西区江戸堀1−13−2)へご応募下さい。結果発表は招待券の発送(10月25日)をもって代えさせていただきます。  ◆駅ホーム転落と声かけをテーマにしたイベントが開催  「視覚障害者の歩行の自由と安全を考えるブルックの会」では、10月14日(土)13時30分から16時20分、大阪天満橋のドーンセンター5階で、「徹底分析!駅ホームでの視覚障害者転落の危険と声かけの実態」を開催します。当事者に対する駅ホームからの転落経験やボランティアなどに対する「声かけ」経験のアンケート調査を元に、意見・情報交換を行います。参加費1,000円。参加申込みは10月4日(水)までに、Eメール  brook@iris.eonet.ne.jp  の安田さんまで。  ◆点字版「JR京阪神エリア路線図」を差し上げます  当館を拠点に、図を言葉で説明する点訳活動をしている「MAZE(メイズ)」は、標題の点字冊子を作成し、希望者に差し上げます。JR西日本の京阪神エリア18路線の区間と駅名一覧を掲載したもの。点字52頁。お申し込みは住所、氏名、電話番号を明記し、82円切手2枚を同封して、〒582−0022柏原市国分市場2−7−28、野村悦子さんまで。  ◆「日韓伝統音楽の調べ」を開催  日本盲人会連合音楽家協議会の第55回全国三曲演奏会が、今年度は「日韓伝統音楽の調べ」として開催。11月、大阪、名古屋、東京の3ヶ所で開かれます。韓国からは、日本ライトハウスと姉妹提携をしているシロアム視覚障害者福祉館の管弦盲人伝統芸術団10人が来日し、韓国伝統の琴や横笛、太鼓を演奏し、歌や踊りを披露。大阪では、11月7日(火)18時から大阪市中央区の文楽劇場小ホールで開催。入場料2,000円。お問い合わせは、日本盲人福祉委員会(電話03−5291−7885)まで。  ◆関西電力からのお願い  いつもご愛顧いただきありがとうございます。  さて、4月より大阪ガスエリアにて関電ガスの販売を開始しております。関電ガスの「なっトクプラン」なら大阪ガスの一般料金に比べ使用量にかかわらずおトクになります。  さらに電気セット割引・早期契約割引でもっとおトクになります。詳しくは0800−777−5800までお問合わせください。