日本ライトハウス情報文化センター   「ワンブックワンライフ」2022年10月号   <<表紙イラスト>> 読書の秋のイラストです。 枯れ葉が舞う中、「読書の秋は…快眠なり」と、女の子が机の上に開いた本に顔を乗せて寝ています。 犬のポチも女の子のそばで、うつ伏せになって寝ています。 「zzz…」と寝息を立てる2人の顔をランタンの炎の光が照らしています。    <<目次>>   ●掲示板(1頁)   ●ボランティアの頁(2頁)   ●感謝報告(3〜7頁、別ファイル)   ●報告の頁(8頁)  以下は本文です。   ●掲示板(1頁)  ◆3年ぶりの施設見学会は神戸ライトセンターへ  今年のボランティア友の会施設見学会は、昨年新築された「神戸ライトセンター」を訪ねます。同センターは、中山視覚福祉財団が建設し、神戸アイライト協会をはじめ兵庫県を中心に活動する視覚障害支援団体が集結。相談や白杖歩行、福祉機器やグッズの紹介、点訳、朗読、スポーツ、ガイド、パソコンなど視覚障害者のトータルサポートを目指して協働しています。当日は、当館と繋がりの深いアイライト協会の見学を中心に、点訳ボランティアグループ連絡会(点V連)、兵庫県朗読ボランティア連絡会(朗V連)との懇談も行います。ぜひご参加ください。  日時 11月4日(金)13:00〜15:30  場所 神戸ライトセンター(神戸市兵庫区)  申込 当館総務係。定員先着20人(締切11月1日)。詳細は申込時にお伝えします。  ◆「日本ライトハウス展」のチラシをご覧ください  10月28日(金)、29日(土)に開催する「日本ライトハウス展」のチラシテキスト版データを添付しております。当日、当館は全館休館となりますので、ご注意下さい。  ◆「音訳ボランティア養成講習会テキスト 基礎課程編」発売  長らく発行が待たれていた初心者向けの音訳ボランティア養成講習会テキストが出版されました。全視情協録音委員会の編纂で、音訳ボランティアとして活動する上で必要な知識から、発声・発音、内容を伝える読みのポイント、漢字・写真の説明、調査、校正まで、音訳技術の基礎が簡潔明快にまとめられています。全視情協発行。A4判、170頁、1,210円(税込)。購入はエンジョイ!グッズサロン(電話06-6441-0039)までどうぞ。  ◆今年も挑戦!クラウドファンディング「盲学校の生徒に星空を2022」  日本ライトハウスでは、暗闇でもカラーで鮮明に見ることの出来る世界初の暗所視支援眼鏡「HOYA MW10 HiKARI」を全国の盲学校に寄贈するクラウドファンディングを4年前から実施。多くの方のご支援で、これまでに合計26校にお贈りすることが出来ましたが、希望される盲学校は多いため、今年も挑戦します。MW10を使い、自分の力で、自分の目で、目標や夢に向かって進んでいく!そんな生徒さんたちを応援するため、ぜひ皆様のお力をお貸しください。目標金額は150万円。募集期間は10月31日(月)まで。お申込みは、インターネットで検索「日本ライトハウス レディーフォー」。インターネットでの申込みが困難な方は林田部長まで。  ◆ドキュメンタリー映画「こころの通訳者たち」公開  「舞台手話通訳者たちの記録映像に音声ガイドをつける」という前代未聞の挑戦を追ったドキュメンタリー映画「こころの通訳者たち What a Wonderful World」が11月12日(土)から十三の第七藝術劇場で上映されます。この映画は日本唯一のユニバーサルシアター「シネマ・チュプキ・タバタ」(平塚千穂子代表)が製作。コロナ禍の中、見える人、見えない人、聴こえる人、聴こえない人など、個性豊かなメンバーにより進められた音声ガイド作りの現場を追い、互いに知らなかったことに気づき、壁にぶつかりながらも、決して諦めず、心のバトンを繋いでいく姿を追った映画です。入場料1,500円のところ当館では前売券1,000円で販売。ご購入は電話予約の上、3階総務係(電話06-6441-0015)までお越し下さい。  ◆10月の休館・休室について  10月8日(土)=製作部点字、録音、電子書籍の各係は休室(10日月曜指定祝日の振替)。  10月11日(火)=エンジョイ!グッズサロンと図書貸出は休室(10日月曜指定祝日の振替)。  10月13日(第2木曜)=エンジョイ!グッズサロンと図書貸出は書庫・在庫整理日で休室。  10月28日(金)・29日(土)=日本ライトハウス展(OMMビル)のため全館休館。    <<ボランティアの頁>>(2頁)   ●ガイドの実習と利用者のトークで貴重な気づき   3年ぶりに、リアルな「体験会」を開催  ボランティア友の会の主催で毎年開催している「ガイド体験会」。昨年はオンラインの講習形式で行いましたが、今年は3年ぶりに館内で開催。視覚障害の方へのガイドの基本を実習したほか、お二人の利用者から日常生活での困り事や工夫など生の声を聞き、貴重な気づきを得ることができました。当日の様子を、友の会世話人会の田中恵子さん(録音製作係)にご報告いただきました。  ◆ガイドの基本を知って、丁寧なサポートを  7月14日(木)午後、4階会議室で、「ガイド体験会」が開催されました。参加者はボランティアと職員を含め20人でした。  前半は、エンジョイ!グッズサロンの花田職員によるガイドの基本の説明と屋外でのガイド体験。まず、ガイドの注意点や心得を10項目のマニュアルに沿って説明していただきました。  例えば、手引きの際、持ってもらうのは肘か肩か、また左右どちら側が良いのかは、手引き「される側」と「する側」のやりやすい方法で、自然なかたちで行う。そして、最優先するのは、安全性と安心感の確保だと教わりました。  その他、声かけの仕方から始まり、狭い路の通り方、階段やエスカレーターの上り下り、トイレ内での案内など、具体的な説明をしていただきました。また、曲がる時の方向は、時計の針の位置で伝えるとわかりやすいそうです。  その後、屋外でのガイド体験は雨天のため中止し、地下鉄肥後橋駅からフェスティバルホールへの地下道を、アイマスクを着用して二人一組で往復しました。アイマスク着用での階段は恐いと感じましたので、改めて丁寧なサポートが大事だと思いました。  ◆「たまたま出会った人からの声かけが嬉しい」  後半は、情報文化センターの利用者お二人を迎えてトーク会を行い、それぞれの体験談や意見を楽しく、和やかに聞かせていただきました。  大谷道弘さんは、企業にお勤めのヘルスキーパー(社員の健康管理のためマッサージを施術する職員)。明るくフランクなお人柄で、外出時は誰からも声かけやサポートを受けて助かっているとのことです。日常的な外出時の体験や さまざまな人との出会いを自分で撮影し、YouTubeに「白杖で歩けば人情に当たる」を配信されています(皆さんもぜひご覧ください)。  中島千恵さんは看護師で、本誌の発送ボランティアもされています。本誌7月号に手記を寄稿されていましたが、情報紙「まほろば通信」(年4回)を発刊。第1号には、苦労して覚えた点字で「般若心経」を写経して高野山に奉納された経験が書かれてあり、感動しました。(最新第2号を3階総務係で配布中です。)  お二人とも、普段行き慣れた場所へはガイド無しで行かれることが多いそうですが、そんな時、たまたま出会った人から声かけやヘルプを受けると嬉しい、とおっしゃっていました。  ◆気軽な声かけの習慣とマナーの普及に期待  視覚障がいの方が街中を歩くことには危険なことも多く、恐い体験をされた方もいらっしゃるでしょう。私たちは視覚障がいの方を見かけたら「何かお手伝いさせてもらいましょうか?」と気軽にお声をかけて、必要ならばお手伝いできればと思っています。しかし、声かけのタイミングにちょっとした勇気が要ります。  気軽に声かけをする習慣とマナーを子供の頃から小学校などで教わって、自然に身に着けて行けたらいいのになあと思いながら、楽しいガイド体験会を終わりました。   ●報告の頁(8頁)  ◆松本さん、松井さん、川端さんが朗読録音地区表彰、遠藤さんが文部科学大臣表彰  公益財団法人鉄道弘済会の今年度第52回朗読録音奉仕者表彰が行われ、9月16日、大阪市で開催された西日本地区表彰の朗読録音の部で松本紀代(きよ)さん、校正の部で松井喜美代さん、DAISY編集の部で川端正子さんが受賞。続いて9月26日、東京で行われた全国表彰で遠藤敬子さんが文部科学大臣賞を受賞されました。松本さんは30年863時間130タイトル、松井さんは16年1197時間173タイトル、川端さんは20年549時間79タイトルの実績(数字は四捨五入)、遠藤さんは地区・全国表彰を経て、活動歴34年1894時間201タイトル中、専門書695時間80タイトルの実績が高く評価されたものです。皆さんのご受賞をお祝いするとともに、今後ますますのご活躍をお願いしたいと思います。  ◆水谷昌史さん著「見えない人の『ちょっと世間話』」  日本ライトハウスの大先輩、当館の元職員であり、点字と文筆のスペシャリストである水谷昌史(まさふみ)さんが10数年に亘りミニコミ誌『お好み書き』に寄稿したエッセイが1冊の本になりました。「『障害は個性だ』、『障害者だってなんでもできる』、『障害者から勇気をもらった』……すべて眉唾ものです。」「ハンディはない方がいいし、お金は多いほうがいいし、見た目もいいほうが有利だ」。そんなドキッとさせられるような直言を交えながら、軽妙洒脱な文章で、障害者の問題から災害、コロナ、戦争と平和、政治、スポーツなど広範なテーマが掘り下げられ、深く考えさせられる一冊です。新評論発行。238頁、1,980円。書店でお買い求めください。  ◆人事異動のお知らせ  当館サービス部では、9月下旬、二人の職員を採用しました。よろしくお願いいたします。  図書・情報係=小川真奈美  エンジョイ!グッズサロン=廣瀬玲依奈 あゆみ 【8月】 2日 ダスキン・ジャスミンさん研修(〜20日) 4日・26日 専門音訳「小説の読み方」講習会 19日 わろう座映画体験会 【9月】 2日 専門音訳「東洋医学」講習会開講 6日 専門点訳「写真・図・イラスト」講習会開講 10日 オープンデー(館内見学日、3人) 15日 見学:福島県立視覚支援学校 24日 専門点訳「教科書・教材」講習会開講 予定 【10月】 8日 製作部休室(10日月曜指定祝日の振替) 11日 サービス部休室(10日月曜指定祝日振替) 12日〜13日 全視情協大会(玉水記念館) 13日 サービス部休室(書庫・在庫整理日) 15日 オープンデー(館内見学日、要予約) 28日〜29日 日本ライトハウス展(全館休館) 編集後記 イギリスのエリザベス女王が亡くなられました。女王のファッションは、若い頃の清楚でエレガントなスタイルから90歳を超えた近頃は色鮮やかなルックですが、いま改めて感動させられます。お気に入りの色はブルー、ピンク、ひよこイエロー。花柄のワンピースやリボン飾りのついた服とおそろいの帽子も印象的です。その気品の泉源には古き良きイギリスのプライドを感じずにはいられません。 賢く気高く美しく、見習いたいなぁ。(一) ONE BOOK ONE LIFE(ワンブックワンライフ) 2022年10月号  発行 社会福祉法人 日本ライトハウス情報文化センター(館長 竹下 亘)  住所 大阪市西区江戸堀1-13-2(〒550-0002)     TEL 06-6441-0015 FAX 06-6441-0095     E-mail info@iccb.jp  表紙絵 武部はつ子  発行日 2022年10月1日  定価 1部100円 年間購読料1,000円