日本ライトハウス情報文化センター   「ワンブックワンライフ」2021年5月号   <<表紙イラスト>> 湿地に咲いている花のイラストです。 3輪の花が、自分たちは何の花なのか口論しています。 左の花は「かきつばたでしょっ?」 真ん中の花は「いえっ、しょうぶよっ!」 右の花は「何の、あやめです!」 草の陰からその様子を眺めている犬のポチは「なんかもめてるね…」と困り顔。 水面から顔を出したカエルは花たちが何の口論をしているのか分からず疑問符を浮かべています。    <<目次>>   ●掲示板(1頁)   ●センターの頁(2〜3頁)   ●感謝報告(4〜7頁、別ファイル)   ●報告の頁(8頁)  以下は本文です。   ●掲示板(1頁)  ◆緊急事態宣言に伴う館内活動休止について  大阪府の緊急事態宣言に伴い、館内でのボランティア活動と会議室貸出は当分の間、休止します。詳しくは、当館ホームページか所属係、当館総務係(06-6441-0015)でご確認ください。  なお、いつ、誰が感染してもおかしくない事態です。感染や濃厚接触が疑われる場合、支障がなければ当館にご連絡ください(個人情報は厳守します)。濃厚接触者の確認とともに、ボランティア保険の対象になる可能性もあります。  ◆6月から音訳・電子書籍の専門講習会を開講  毎日新聞大阪社会事業団と当館主催の専門講習会を6月から開講します。受講申込は要項を請求の上、5月15日(土)までにお願いします。ウイルスの感染状況により、延期やオンライン実施になる場合がありますので、ご了承下さい。 ◆専門音訳講習会「処理の基礎」コース  一般書に頻出する基礎的な音訳処理の方法(漢字表記・写真の説明、注釈の読み方)を講習。  日程 6月2日から6月23日までの毎週水曜日全4回・13時30分〜15時30分  定員 20人  受講料 1,000円 ◆専門音訳講習会「英語」コース  英語関係の資料の処理と読み方について講習。  日程 6月4日から7月9日までの毎週金曜日全6回・13時30分〜15時30分  定員 10人  受講料 1,000円  受講資格 2コース共に現在活動中の音訳ボランティアで、メールのやりとりができる方。  問合せ先 録音製作係(電話06-6441-1017) ◆電子書籍講習会「テキストデータ作成」コース  OCRソフトウェア「読取革命」と合成音声を使用し、誤字・脱字のないテキストデータを作成するためのノウハウと校正のポイントを講習。  日程 6月5日・12日(土)全2回・13時〜16時  定員 10人  受講料 1,000円  受講資格 Windowsパソコンを日常的に使用している方  問合せ先 製作部電子書籍ユニット(電話06-6441-1035)  ◆5月の休館・休室について  5月2日(日)〜5日(水)=全館休館  5月13日(第2木曜、書庫・在庫整理日)=5階サービスフロアと図書貸出サービス休止    <<センターの頁>>(2〜3頁)   ●“エンジョイ!グッズサロン”の名称を復活し、新たなスタート   サービスフロア20周年記念シンボル・デザインを決定  当館5階のサービスフロアでは、開設20周年を記念して、この春、フロアのシンボルとなる「イメージキャラクター(ロゴやマーク)」を公募しました。先頃、その入選作が決まり、5月からオリジナル商品を発売・贈呈するとともに、旧名称の「エンジョイ!グッズサロン」も復活させて、さらに多くの方々にご利用いただけるように取り組んで行きます。(サービス部長 林田 茂)  ◆20周年記念シンボル・デザインを決定!  この度のデザイン募集には、全国から66点ものご応募を頂きました。66点の中には、ライトハウスに ちなみ灯台をモチーフにしたモノや文字をあしらってロゴにしたモノ、白杖や点字、ランプを用いたモノ、モグラやウサギ、鳥、虫、オリジナルの動物たち、イメージを文章や電話でお伝えいただいたモノ、サービス部前部長の故岡田弥(おかだ あまね)さんにちなんだデザインなど、さまざまなアイデアを頂くことができました。まことにありがとうございました。  予想を超えるご応募を頂き、改めて、当館のサービスフロアは皆様のいろいろな思いや願いに支えられていることを感じました。  では、最優秀賞と優秀賞を発表します。  最優秀賞は、山田千佳子さん。デザインは手描き風で、大人や子ども、犬のシルエットが手をつないで円(縁)を作っています。シルエットは赤や青、黄色など様々なカラーで表現。白杖を持っている人もいて、白杖には小さなハートがチョコンと付いています。また、円の中心にはLighthouseの「L」が入っていて、日本ライトハウスの社章のデザインも含まれています。(画像)最優秀賞 山田千佳子さんの作品  デザインのコンセプトは、「スタッフ総出演の動画を見せていただき、視覚に障害のある方だけでなく、私も一人じゃない、み〜んなつながっていると強く感じました。誰かを支えているようで、誰かに支えられている。そんな持続可能な循環を表現したくなりました」とのことです。  優秀賞は2人の予定でしたが、審査の結果3人、@藤本勝彦さん(ふじもと かつひこ)、A田島崇さん、B相馬永光(そうま ひさみつ)さんとなりました。藤本さんと田島さんのアイデアは最優秀賞の中に組み入れて、シンボル・デザインを作らせていただきます。 (画像)優秀賞@ 藤本勝彦さんの作品 デザイン性のあるエンジョイ!グッズサロンの文字のロゴ。「ジ」の濁点がクリッとした目、感嘆符が白杖、サロンの「ロ」が笑ったクチで楽しそうな笑顔がデザインされている。 (画像)優秀賞A 田島崇さんの作品 円形のロゴデザイン。黒い太枠の円の上部に「THANKS 20TH」、下部に「ICCB.JP」とそれぞれ白い文字で描かれている。円の中にはエンジョイ!グッズサロンの頭文字のE・G・Sの3文字、この文字を繋ぐように白杖が描かれている。その隣には「SINCE2001」と描かれている。) また、相馬さんの作品はイラストではなく、木で作ったロボットのような人形でした。黒い丸眼鏡をかけてお腹には凸面の6点の点字、背中には凹面の点字があり、顔がくるくる回ります。キャラクター性やアイデアが素晴らしかったため、優秀賞の3人目としました。(写真)優秀賞B 相馬永光さんの作品  入選作を元にしたシンボル・デザインは、次号でご紹介します。当館のホームページにも、入選作とシンボル・デザインを掲載していますので、ご覧ください。入選しなかった応募作品も思いの込められたものばかりでしたので、今後、なんらかの形で公開したいと考えています。  ◆オリジナル商品を製作・販売・プレゼント  今回選ばれた作品は、「エコバッグ」にデザインして、500円のプレゼント価格で販売します。120個を予定。購入は、お一人様1個まで。また、視覚障害者の方限定で、先着120人にプレゼントします。反射板が付いていて夜間でも大活躍。折りたたんでかばん等に下げていれば、安全&便利なNEWエコバッグです。  この他、次のようなオリジナル商品を製作・販売します。ぜひお買い求めください。  「ショルダーサコッシュ」=1,200円。紐の長さを調節して肩にかけられるショルダーバッグ。あけ口は安心なホック付きで、折りたたみの白杖や携帯電話、ちょっとした小物を入れるのに便利なバッグです。  「デニムショルダートート」=1,500円。手持ちでも肩掛けでもOKなツーウェイのデニムトート。横マチなしでスマートなバッグです。  ◆“エンジョイ!グッズサロン”の名称を復活  当館のサービスフロアは、2001年5月23日、旧盲人情報文化センターの2階に、「エンジョイ!グッズサロン」としてオープンしました。「グッズ(道具)を活用して楽しく、豊かな生活を!」をキャッチフレーズに、昨年、交通事故で亡くなった岡田弥さんをはじめ3人の職員を配置し、200点余りの視覚障害者用具や電子機器を常設展示。用具・機器の紹介や利用相談、使い方の手ほどき、販売を開始しました。  続いて7月、隣室に開所した小規模通所授産施設「ITワークセンター」と連携。視覚障害メンバーによるパソコンなどの個人講習や近隣自治体での視覚障害者向けパソコン講習会、電話等によるパソコンQ&Aなどを実施し、さらに、パソコンサポートボランティア「ボイスネット」による視覚障害者宅への訪問サポートなどIT機器の利用支援を次々に展開していきました。  その後、デイジープレイヤーをはじめとする日常生活用具の取り扱いや、「ないーぶネット」のサポート事業の受託(現在の「サピエサポートセンター」)、緊急雇用創出事業による情報・通信機器の利用支援サービスなどを実施。2009年の新館開館時に「サービスフロア」と名称変更してリニューアルオープンしました。  2010年代は、視覚障害者向けのICTサロンを開始するなど、さまざまな取り組みを経て、今日では、大阪市・府と近隣府県をはじめ全国のお客様のご愛顧により、年間の来室者は5千人、パソコンQ&Aは3千件、ITの個人講習は500件を超え、職員も14人を数えるまでに発展することができました。  今回、開設20周年を記念して、「エンジョイ!グッズサロン」という名称を復活、使用していくこととしました。私どものサービスは機器や用具だけではなく、点字や録音図書の貸出、対面リーディング、各種相談、会議室提供などと多岐に渡りますが、目の見えない方・見えにくい方の生活が少しでも楽しく、豊かになるようなグッズを紹介しつつ、いろいろ新しいことを展開していきたいという思いも込めて、オープン時の名称を名乗ることにしました。  20周年記念後の5月25日(火)からは、新しいシンボル・デザインをあしらったプレゼント企画やオリジナル商品の販売を予定しています。これからも皆さんと一緒に、“エンジョイ!グッズサロン”を盛り上げていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!   ●コロナ禍に挫けずボランティア活動を継続〜2020年度の事業実績から  当館の2020年度の事業実績がまとまりました。コロナ禍による館内活動の休止や来館制限など、逆風にも関わらず、皆様の熱心なご努力によって、なんとか及第点の製作とサービスを提供できたのではないかと思っています。  ここに、前年度の主な実績をご紹介します。まだ当分、厳しい状況が続く中、皆様のご苦労もさぞ大きいこととは思いますが、視覚障害等の方々への情報提供が少しでも進むように、引き続きお力添えをお願い申し上げます。(竹下) ◆図書製作 ( )内は2019年度の実績  蔵書点訳 173(264)タイトル  プライベート点訳 32(69)件  蔵書・雑誌録音 161(195)件  プライベート録音 23(60)件 プライベート製作の減は受付休止が原因ですが、点訳枚数は9,316(7,344)枚に達しました。  シネマデイジー 13(15)タイトル 電子書籍  マルチメディアデイジー14(16)タイトル  テキストデイジー51(26)タイトル  テキストデータ13(6)タイトル ◆サービス 蔵書貸出  点字図書 8,346(8,996)冊  デイジー 100,678(98,365)枚  テープ 1,553(2,861)巻  合計 110,577(110,222)  対面リーディング 66(612)件 対面リーディングの減少は、「密」を避けるためのサービス中止が原因ですが、利用者はもちろん、ボランティアの方々にも心苦しい限りです。   ●報告の頁(8頁)  ◆YouTubeに堀内佳美さんの記念講演  3月11日、当館のボランティア交流会で行われた堀内佳美さんの記念講演をYouTubeに登録しました。タイで教育・文化活動を展開する堀内さんの自然体で、ハツラツとした姿をぜひご覧ください。「日本ライトハウスボランティア交流会」で検索すると上位に表示されます。  ◆サピエの運営費に国から多額の補助金  全国101の点字図書館やボランティア団体等で組織する全視情協では、2010年のサピエ誕生以来、厚生労働省にサピエの運営費の補助金を求め続けてきました。それが読書バリアフリー法の施行でようやく実り、2019年度の一部補助に続いて、今年度から2,402万円の補助金が付くことになりました。全視情協ではこれを元に、サピエの安定的な維持・発展に努めます。なお、今期の役員改選で、竹下館長がさらに2年間、全視情協理事長を続けることになりました。  ◆ボランティア友の会世話人会報告  4月15日(木)10:00〜10:30  出席者:池本、植田、大安(オオヤス)、奥、尾崎、笠松、木虎、鴻上(コウガミ)、田中(館から竹下、谷口、コ嶋)  <館からの報告>  コロナ禍に対する業務・ボランティア活動・利用者サービスの現状  職員の異動・昇格  2020年度の事業報告  <協議事項>  2021年度世話人会スケジュール  会計、書記の引継方法に関して  <次回>5月6日(木)10:00-11:30 ◆友の会バザー物品の取り扱いについて  昨年3月に予定していたボランティア交流会のバザー用品として、皆様から多くの物品をご寄贈いただきました。昨年がコロナ禍で中止となり、今年の交流会用に保管してきましたが、今年もバザーを行うことが出来ませんでした。せっかく頂いた品物ですので、このまま倉庫の肥やしにするのも心苦しく思います。ご了解が頂ければ、他団体を通してお困りの方にお役立ていただきたいと思います。ご意見のある方は、今月中に総務係までお申し出ください。  ◆人事異動のお知らせ  当館では、3月31日/4月1日付けで以下の人事異動を行いました。昇格した職員、新任の職員ともによろしくお願いいたします。  【昇格】松本一寛(まつもと かずひろ)(サービス部主幹)、原田美貴(はらた みき)(サービス部機器・用具係主任)、内藤流津(ないとう るつ)(製作部録音製作係正職員)  【退職】河上泰子(サービス部図書・情報係)、内川亜佑美(製作部点字製作係)  【採用】藤岡亜希子(サービス部図書・情報係) あゆみ 【4月】 10日 オープンデー(館内見学日、5人) 15日 ボランティア世話人会(オンライン) 16日 法人新任職員研修(当館) 延期 予定 【5月】 2日〜5日 全館休館(休館日・祝日) 6日 ボランティア世話人会 13日 5階サービスフロアと図書貸出休室(書庫・在庫整理日) 15日 オープンデー(館内見学日、要予約) 25日 点訳ボランティア養成講習会(中級)開講 編集後記 「エンジョイ!グッズサロン」が5月23日に開設20周年を迎え、名称も12年ぶりに復活します。顧みれば2001年5月、旧情文の2階の片隅で、デイジー録音スタジオ(現メディア製作センター)と共に産声を上げて以来、当法人の「真田丸」を任じて、常に先駆的な事業に取り組んで来ました。思い出されるのはこの間、サロンに集った数多くの職員や利用者やボランティアの方々です。願わくばエンジョイ!グッズサロンがこれからも楽しく、豊かな出会いと交わりの場となりますように。(竹) ONE BOOK ONE LIFE(ワンブックワンライフ) 2021年5月号  発行 社会福祉法人 日本ライトハウス情報文化センター(館長 竹下 亘)  住所 大阪市西区江戸堀1-13-2(〒550-0002)     TEL 06-6441-0015 FAX 06-6441-0095     E-mail info@iccb.jp  表紙絵 武部はつ子  発行日 2021年5月1日  定価 1部100円 年間購読料1,000円