日本ライトハウス情報文化センター   「ワンブックワンライフ」2020年10月号   <<表紙イラスト>> かごに入った5本の立派な松茸。 右側に松茸を見つめる女の子が「絶滅危惧種だなんてね・・・」と言いながらキノコを数えています。 左側には水玉模様の大きなキノコの前にちょこんと座るポチ。 周りには秋らしく紅葉(もみじ)の葉が風で流れています。    <<目次>>   ●掲示板(1頁)   ●センターの頁(2・4頁)   ●ボランティアの頁(3頁)   ●感謝報告(5〜9頁、別ファイル)   ●報告の頁(10頁)  以下は本文です。   ●掲示板(1頁)  ◆今年度も「施設見学会」を実施します!  毎年恒例のボランティア友の会施設見学会。今年はコロナ感染予防に配慮し、館内で音声解説付き映画の上映体験会を行うことになりました。上映前に音声解説について学び、上映後には座談会の時間を設けます。ぜひご参加ください。  日時 11月12日(木)13時00分〜16時00分(開場・受付開始 12時45分〜)  会場 情報文化センター4階会議室1・2  定員 30人(先着順。定員で締切)  費用 無料   作品 「バースデーカード」(製作:ボイスぷらす、音声解説ナレーション:大桑久美子さん)  申込 当館総務係(電話06-6441-0015)まで  ◆Zoomを利用して対面リーディングを再開  新型コロナウイルス感染予防のため3月から休止していた対面リーディングサービスですが、10月から利用者とボランティアが2部屋に分かれ、Zoomミーティング(インターネットのオンライン会議サービス)で2台のパソコンを繋いで行う方法で再開します。感染予防には細心の注意を払いますので、ご協力をお願いいたします。  ◆専門音訳「小説の読み方コース」を開講  毎日新聞大阪社会事業団と当館主催の専門音訳講習会「小説の読み方コース」を開講します。講師は音訳ボランティア歴62年で、第一線で活躍中の前田綾子さんです。奮ってご受講ください。  内容 児童書・時代小説・現代小説等の会話文について内容が伝わりやすい読み方の実技を1日で講習  日時 第1回11月5日、第2回11月18日 いずれも木曜日10時〜15時  対象 経験3年以上の音訳ボランティア  定員 各回12人  費用 1,400円  申込 要項を請求の上、10月10日(土)までに録音製作係(電話06-6441-1017)まで  ◆盲導犬カレンダー2021年版の発売開始!  毎年大人気の盲導犬チャリティ・カレンダーを10月末から当館3階総務係で発売します。今年はデザインを一新し、盲導犬の写真を月毎に掲載。A4判(見開A3判)。定価1,000円(税込)。見本はhttp://www.guidedog-lighthouse.jp/でご覧ください。通販ご希望の方は、盲導犬訓練所(電話0721-72-0914)までお願いします。  ◆「盲学校の生徒に星空を」〜暗所視支援眼鏡のクラウドファンディングにご協力を!  日本ライトハウスでは、「夜盲」により夜間の活動に参加できない、水族館やプラネタリウムなどが楽しめない、といった方々のために開発された暗所視支援眼鏡HOYA MW10 HiKARI(ヒカリ)を全国の盲学校に贈るクラウドファンディング(インターネットによる寄附募集事業)を10月末まで行っています。これは昨年、故岡田弥(あまね)前(ぜん)サービス部長が担当し、総額348万円を集めて、全国12の盲学校に寄贈した事業の第2弾です。今年は目標額を100万円に定めて、4校以上の寄贈を目指しています。ぜひ一度寄附募集のサイト(https://readyfor.jp/projects/MW10-2020)をご覧いただくか、当館(電話06-6441-0015)までお問合せください。  ◆日本ライトハウス展がYouTube上で開幕  「日本ライトハウス展〜全国ロービジョンフェア2020」(読売 光と愛の事業団共催)が10月1日、インターネット上で開幕しました。今年は展示会に代えて、インターネットで動画が見られるYouTubeで、32社の出展品動画「日(にち)ラ展ちゃんねる」を来年3月末まで配信します。また、インターネットで多数の参加者が集えるZoomミーティングで、11月1日と3日、ジャンル別に6回に分けて、出展者とのオンライントークイベント「どこまで言っても良(い)いん会」を開催します。  「日(にち)ラ展ちゃんねる」は、当館ホームページの日(にち)ラ展特設サイトからご覧いただけます。出展内容やトークイベントの参加方法も特設サイトか、「ガイドブック」(墨字・点字・音声デイジー・メール版、無料)でご確認下さい。  ◆10月〜11月の休館・休室予定  10月8日(第2木、書庫・在庫整理日)=5階サービスフロアと図書貸出サービス休止。  11月3日(火・祝日)=全館休館    <<センターの頁>>(2・4頁)   ●人事異動と2020年度の職員配置〜サービス部長に林田茂を異動  当館では、岡田弥(あまね)サービス部長の急逝に伴い、以下の人事異動を行いました(予定を含む。氏名の後の[ ]は異動前の役職です)。  8/1 異動 サービス部長 林田 茂[総務部長]   総務部長 竹下 亘(館長兼務)  9/1 採用 総務係職員 柏木葉子  11/1 異動 総務係主任 谷口由紀[製作部主任]  林田部長と谷口主任の異動は年度途中であり、関係するボランティアの皆さまにご迷惑をかけることもあるかと思いますが、ご理解くださいますようにお願いいたします。  なお、定年後も長年に亘り、点字校正を担当した小原二三夫(おばら ふみお)職員が8月末に退職しました。最後にご挨拶できなかった皆さまにくれぐれもよろしくお伝えください、とのことでした。 【3階 総務部】 竹下 亘(館長・総務部長)  今村竹志、大岡亜希子、柏木葉子、曽禰一子(いちこ)、馬場玲衣(れい)(音声解説)  (全視(ぜんし)情協)正井和子、石川昌宏、西井敦子 【サービス部】 林田 茂(サービス部長)  ◆5階 機器・用具係 松本一寛(かずひろ)(主任)、岡本 昇、原田美貴、花田潤子、江島英夫、加治川千賀子、須貝直美、竹田幸代(ゆきよ)、竹内太星(たいせい)、前北純弥(まえきた じゅんや)、宮川尚美、上見(うえみ)美智子、川口千代(ちよ)  ◆別館 図書・情報係 山岡幸雄(リーダー)、 伊藤信乃、河上泰子、長尾郁子、福田直樹、伊藤淳子、樋口あゆみ 【製作部】 久保田文(あや)(製作部長)、谷口由紀(MSC主任)  ◆6階 録音製作係  木田陽子(主任)、内藤流津(るつ)、中川 史  ◆7階 メディア製作センター・デイジーユニット 白坂マナミ(リーダー)、伊藤真資(しんじ)、小西美希、 岡田直美、林 登、久住拓子  ◆8階 点字製作係(メディア製作センター点字ユニット兼務) 奥野真里(主任)、稲田久美、内川亜佑美、大川靖子、山原瑞穂  ◆8階 メディア製作センター電子書籍ユニット 長本 幹(リーダー)、太田和美(かずみ)   ●皆さんがより良い時間を過ごせるように   総務係での「私の仕事」について紹介します  総務係 大岡亜希子  今回は当館3階総務係に勤務する私の仕事について紹介します。私の主な業務内容は、窓口業務(電話応対や会議室予約など)、機関誌の編集や印刷・発送手続き、封入ボランティアのコーディネート、ボランティア友の会世話人会の連絡、館内掲示物の作成と掲示、イベントの準備やチケット販売、見学者の館内案内、盲導犬グッズの管理、福利厚生の手続き、宅配便の受け取り、館内備品(封筒・蛍光灯等)の補充など、多岐に渡ります。まとめると、「情報文化センターに関わるすべての方がより過ごしやすくなるようなこと全般」といったところでしょうか。  ◆電話応対は頭と手のスピードが大切  館内の業務内容は多岐に渡り、また3〜8階と別館にフロアが分かれています。スムーズに電話応対をするには、各フロアや担当者ごとの業務内容、当日の館内予定等をひと通り 頭に入れなければいけません。できるだけ短い時間で用件を把握して、担当者を思い浮かべ、上手く内線を回し、正確に用件をお伝えする事が出来るようになるまで、現在もまだまだ修行中です。  もう1つの修行は電話早取り競争です。私の隣には電話早取りランキング館内1位の竹下館長が座っておられ、私と竹下館長の机の間に電話機があるのです。電話の早取りには少しばかり自信のあった私でも始めは竹下館長のスピードに連戦連敗でした。ところが最近では、「竹下館長が受話器の上側に手を伸ばした瞬間に下側を持ち、力いっぱい引き寄せる」という戦法を身につけ、少しずつ勝率が上がっています。    ◆心強いボランティアの方の言葉  世話人会の方とは2ヶ月に1度の世話人会、封入ボランティアの方とは1ヶ月に1度の封入作業でお会いする事が出来ます。どちらも準備や当日のコーディネートをさせてもらっています。ボランティアの方とイベントの計画を立てたり、封入作業をしたりする中で、お話が弾む事も多くとても楽しい時間です。各係でのやりがいについてのお話や、館の歴史のお話もあったり、「必要ならいつでも来るで」と言ってくださったりと、とても心強い存在です。新型コロナの影響でボランティア活動が中止になった時には、世話人会は延期、封入作業は職員で行い、館内は3ヶ月間とても静かでした。頑丈なビルが傾いてしまうのではないかと思うほど、いつもボランティアの方に支えられている事を改めて感じました。  ◆利用者の方からの「ありがとう」  利用者の方とは問合せや相談など、電話でのやりとりが多いのですが、イベントの際は多くの方との関わりがあります。昨年12月のヘレンケラー朗読劇のイベント時には、電話でお話した方と直接会う事が出来ました。申込時に会場までの道案内をした 方が無事に会場へ到着されている事を確認すると、ほっとしました。また、窓口にいると話の途中に「電話の人ですよね? 無事着きました。ありがとう」と言われることもあり、とても嬉しい気持ちになりました。  最近では、サービスフロアのご予約者の方が3階で受付をされるようになり利用者の方と直接お話する機会が増えました。サービスフロアへのご用件は様々なので、初めは慣れない事もありました。利用者の方とコミュニケーションをとる上で、用具や機器の名前を覚えたり、時には筆談をする機会も増えました。お電話や受付でさらにスムーズにご案内が出来るようにしていきたいと思います。  ◆来館時はぜひ3階へお立ち寄りください  3階総務係では、盲導犬チャリティグッズの販売をしています。季節に合わせて内容も変更になるので、季節毎にチェックに来てください。また、ボランティア友の会文庫では、1千冊以上の本から2週間を目安に本を借りて頂けます。ぜひ、お帰りの前に3階へお立ち寄りください。    <<ボランティアの頁>>(3頁)   ●対面の福島悦子さんと、点訳の宍戸邦栄(くにえ)さんがご逝去  当館で20年に亘り、ボランティア活動を続けてくださった対面リーディングの福島悦子さんと点訳の宍戸邦栄(くにえ)さんがこの夏、相次いで亡くなられました。  福島さんは、2000年度から今年3月に勇退されるまでの19年間、対面リーディング活動を続けられ、幅広い分野にわたり、急な依頼も快くお引き受けくださいましたが、7月31日、79歳で亡くなられたという訃報が届きました。  また、宍戸さんは1999年度から点訳を開始し、これまでに160タイトルに及ぶ図書を点訳・校正。今春活動20年を迎えられたことを本誌7月号でご紹介したばかりで、8月20日に82歳で急逝される直前まで職員やお仲間と連絡を取り、点訳を続けておられたので、残念でなりません。  人生の最期まで視覚障害者の方々へのボランティア活動に献身されたお二人に心からの感謝を捧げ、ご冥福をお祈りしたいと思います。   ●図書製作1千点、対面612件、貸出図書11万冊以上   2019年度の製作・サービス実績のご報告  ご報告が大変遅くなりましたが、2019年度(2019年4月〜2020年3月末)の当館の製作とサービスの実績をまとめました。ボランティアの皆さまのご協力により図書製作と貸出、対面リーディング等、あらゆる面で全国に誇る実績を挙げることができました。(館長 竹下 亘)  ◆ボランティアの総数は508人  2019年度(2020年3月末)のボランティア総数(ボランティア保険をかけている方)は508人。内訳は点字製作134人、録音製作180人、対面104人、図書・情報22人、総務11人、パソコンサポート18人、電子書籍20人、音声解説19人でした。  ◆1年間で1千タイトルの図書を製作  当館のボランティアが製作した点字・録音図書、電子書籍の総数は、下表の通りほぼ1千タイトル。しかも、専門書や図表等を含む資料の割合が高いため、数量以上の値打ちがあります。  ※単位はタイトル数。[ ]内は2018年度。  <点字> 蔵書 264[276] プライベート製作 69[77] 雑誌 30[30] 教科書 173[231]  <録音> 蔵書 195[179]※蔵書中、シネマデイジー 15[11] プライベート製作 44[60] 雑誌 147[148] 教科書 3[5]  <電子> 蔵書 48[71] プライベート製作 15[19] 教科書 3[11]  ◆対面リーディングの利用件数は全国1位  当館の対面リーディングサービスは1979年、「盲人情報文化センター」の開館以来、全国で断然1位の利用数が続いています。今年3月からの休止が利用者とボランティアの皆様に申し訳ない限りですが、10月の再開から少しずつ盛り返していきたいと思います。  対面リーディング利用件数 612[788]  対面リーディング延べ時間数 1,224[1,574]  ◆全国の視覚障害者に11万冊以上を貸出  当館の利用登録者は5,082人(大阪市2,019人、府1,807人、その他1,256人)ですが、蔵書の貸出は各地の点字図書館や公共図書館を通して全国の視覚障害者にお届けしています。ボランティアの方々のお手伝いにより、昨年度の図書貸出の総数は、下表の通り11万冊・枚・巻数を超えた他、サピエ図書館からのダウンロードとストリーミングは年間23万回を超えています。  蔵書貸出数 <点字>8,996冊[10,036] 98,365枚[94,826] <テープ>2,861巻[4,495]  なお、当館書庫(アルテ別館)の蔵書は現在、合計2万9千タイトルを超え、満杯の状態です。  館内所蔵数  <点字> タイトル数 10,386[10,181] 冊数 37,366[37,034]   タイトル数 18,970[18,300] 枚数 35,912[35,233]   ●報告の頁(8頁)  ◆水野さんと夛田さん、若槻さんが朗読録音表彰  公益財団法人鉄道弘済会の今年度第50回記念朗読録音奉仕者表彰が発表され、全国表彰の文部科学大臣賞に水野順子さん、西日本地区表彰の朗読録音の部で夛田禮子(れいこ)さん、同DAISY編集の部で若槻敬子さんが受賞されました。水野さんは地区・全国表彰を経(へ)て、活動歴36年1,648時間229タイトル中、専門書813時間109タイトルの実績が高く評価され、夛田さんは29年1,692時間238タイトル(専門書1049時間133タイトル)、若槻さんはDAISY編集15年1286時間174タイトル(専門書515時間79タイトル)の功績が認められたものです(数字は切り上げ)。また、当館で校正作業をされている酒居(さかい)よし枝さんも、地元姫路市の団体の推薦で全国表彰・DAISY編集の表彰を受けられました。皆さまのご受賞をお祝いするとともに、今後ますますのご活躍をお祈りいたします。  ◆専門点訳・音訳講習会が相次いで開講  今年2月から開講を見送ってきた毎日新聞大阪社会事業団と当館主催の専門点訳・音訳講習会が8月から相次いで開講。コロナ禍の中、インターネット会議システムも取り入れ、前年度第32回の専門点訳「理科、算数・数学コース」(福井哲也講師)に21人、今年度第33回の専門音訳「音声解説基礎・応用コース」(林田茂講師他)に18人、同専門点訳「古文コース」(澤田祐子講師)に20人が受講され、10月開講の専門点訳「点字楽譜コース」(加藤俊和講師)にも札幌や福岡も含めて18人が受講される予定です。  ◆『アミ・ドゥ・ブライユ』継続に多額のご寄附  「指先から感じる読書の喜び」を広げて欲しいという匿名のご寄附から始まった「点字たねまき事業」。2015年から児童雑誌『アミ・ドゥ・ブライユ』を発行し、全国120人・校に無償送付し、30号に達しました。発行資金が尽きかけていたところ、匿名希望の点訳ボランティアの方などからご厚志を頂戴し、来年度も継続発行できることになりました。心から感謝申し上げます。 あゆみ【8月】 7日 わろう座映画体験会「警部補 古畑任三郎(にんざぶろう)」 8日 オープンデー(館内見学日、2人) 13日〜17日 夏期全館休館 20日 専門点訳「理科、算数・数学コース」開講 あゆみ【9月】 9日 専門音訳「音声解説基礎・応用コース」開講 10日 ボランティア友の会世話人会 16日 専門点訳「古文コース」開講 予定【10月】 1日 日本ライトハウス展開幕(YouTube公開) 8日 専門点訳「点字楽譜コース」開講 10日 オープンデー(館内見学日、要予約) 22日 わろう座映画体験会「任侠学園」 編集後記 「何だか最近おじいちゃんのアイデンティティが生まれてきた」と隣の館長。息子さんの結婚とほぼ同時に、同世代の私がおめでたの報告をした事で影響を受けられているようです。「こんな時に久々に良いニュースを聞いた」と多くの方に声を掛けて頂き、とても有り難く思います。予定の3月まで残り5ヶ月ほど。安静に過ごし無事に生まれますように(亜) ONE BOOK ONE LIFE(ワンブックワンライフ) 2020年10月号  発行 社会福祉法人 日本ライトハウス情報文化センター(館長 竹下 亘)  住所 大阪市西区江戸堀1-13-2(〒550-0002)     TEL 06-6441-0015 FAX 06-6441-0095     E-mail info@iccb.jp  表紙絵 武部はつ子  発行日 2020年10月1日  定価 1部100円 年間購読料1,000円