日本ライトハウス情報文化センター   「ワンブックワンライフ」2020年6月号   <<表紙イラスト>> 茶摘みを行う笑顔の女性。 頭には手ぬぐいを被り、着物にたすきがけ、前掛けをして日よけの手甲もしています。 隣にはお手伝いの小学生くらいの男の子。頭にははちまき、たすきもしています。 2人がそれぞれ持っている籠には摘み立てのお茶の葉がいっぱいです。 男の子は頑張ったご褒美に「お茶を所望・・・!!」と言って、美味しそうな温かい新茶と茶菓子を思い浮かべています。 その隣で犬が「ボクも・・・♪」と、ペロッと舌を出しています。    <<目次>>   ●掲示板(1頁)   ●センターの頁(2・3頁)   ●感謝報告(4〜7頁、別ファイル)   ●報告の頁(8頁)  以下は本文です。   ●掲示板(1頁)  ◆館内ボランティア活動の再開について  当館のボランティアや支援者の皆様には、新型コロナウイルスの影響で、さぞご苦労の多い毎日をお送りのことと思います。2月末から長期間、ボランティアの皆さまに活動休止をお願いしていることを大変心苦しく思っています。  当館では、大阪府における緊急事態宣言の解除と休業要請の緩和に伴い、6月から「3つの密」の回避を前提に、徐々にボランティア活動を再開していく予定です。具体的な計画は、5月末から係毎にお伝えしていきます。再開に際しては館内の消毒や設備整備、職員の予防対策を徹底しますが、皆様もご来館の際は、以下のマナーを守って下さるようにお願いいたします。  @来館前に体温を測り、平熱よりも高い時や体調に不安のある時は来館を控える。  A入室前に館内の洗面所で石鹸で手洗いする。  Bマスクを着用する(入手出来ない場合は、当館で提供します)。  なお、4階会議室の貸出は当分休止し、まずボランティアの養成事業や製作活動を立て直すため、ボランティア関係の利用を最優先に使わせていただきます。ご了承ください。  ご不明な点は、各係の担当者か総務係までお尋ねいただくか、当館ホームページ(http://www.lighthouse.or.jp/iccb/)をご覧ください。  ◆5階サービスフロアへのご来館について  休止中だった当館5階サービスフロアの来館サービスも6月から徐々に再開する予定です。こちらもさまざまな対策を講じますが、特に5階サービスフロアへのご来館については、体温測定、手洗い、マスク等の基本マナーに加えて、「電話かメールでの事前予約」と「少人数での来館と短時間の滞在」をお願いします。  ◆今年度の行事・講習会の中止・延期について  本誌3月号と4月号でご案内した行事や講習会の内、以下は開催を中止させていただきます。  *日本ライトハウスチャリティコンサート  *ボランティア友の会ガイド体験会  *点訳ボランティア養成講習会1  *音訳ボランティア養成講習会1  その他のボランティア講習会や専門点訳・音訳講習会などは、開催時期や実施方法を再検討していますので、改めてご案内します。    <<センターの頁>>(2頁)   ●SNSを活用してもっとライトハウスを知ってもらいたい!   Twitter、Instagram、YouTubeによる広報活動に着手  当館では、4月から3つのSNS(ソーシャルネットワークサービス)による広報活動を始めました。SNSは知人や友人同士のつながりから、コミュニティを広げるためのサービスです。今回開設したTwitter、Instagram、YouTubeについて、その特徴をご紹介します。(総務部長 林田 茂)  ◆Twitter (ツイッター)  Twitterは、1回につき140文字までのツイート(つぶやき)を投稿出来るほか、写真や動画もアップすることが出来ます。投稿したツイートは登録しているフォロワーに届き、そのフォロワーが「いいね」や「リツイート」すると、そのフォロワーからも拡散して広がっていく仕組みです。Twitterでは、ホームページに掲載しているイベントや講習会などの『お知らせ情報』を主に発信していきたいと思っています。  ◆Instagram(インスタグラム)  Instagramでは、主に画像や動画を中心とした情報をお届けしています。Twitterの仕組みと似ていますが、大きな特徴は、#=ハッシュタグと言われる記号を付けて、言葉を紐付けできる便利な機能です。「#ボランティア」のようにタグ付けしておくことで、タグ付けされている言葉に関心・興味のある不特定多数の方へ情報を発信することができます。  TwitterとInstagramを閲覧するには個人登録が必要です。当館のIDはいずれも「ICCB2020」です。  ◆YouTube(ユーチューブ)  YouTubeは、ユーザーが撮影した動画をインターネット上にアップロード(投稿)し、他のユーザーと共有することができるサービスです。  YouTubeに開設したチャンネルは「見えない方、見えにくい方のためのニポラチャンネル」です。これまでに、iPhoneの基本設定と基本操作、アプリなどを紹介しています。映像では、実際にiPhoneを使いながら、合成音声の画面読み上げも流れますので、iPhoneに不慣れな方はもちろん、まだ使ったことのない方も、わかりやすく聴いてもらえるようになっています。  インターネットからの見つけ方は、yahooやGoogleで「YouTube」を検索してページを開きます。ここで「ニポラチャンネル」と検索すると、一覧が表示されます。  コロナウイルスの影響で、当館のサービスも縮小・中止が続き、特にパソコンなどの個人講習ができない状況が続いています。今回の「ニポラチャンネル」の開設は、こんな時期だからこそ、利用者の方から特に問い合わせが多い事柄をテーマに、自宅でも聴けて、何度でも確認できるようなカタチを作りたいという思いを込めました。今後はスマートフォンの使い方やアプリ情報、点字ディスプレイ、拡大読書機などの関連機器、グッズの使い方の説明、さらには白杖の使い方などもお伝えしていければと思っています。  当館では、今後、インターネットによる情報発信にも力を入れていきたいと考えています。ホームページとあわせて、今回の3種類のSNSを活用して、目の見えない方・見えにくい方、ご家族や関係者をはじめ、さらに多くの方々へ視覚障害者向けの機器情報や最新グッズ、イベント紹介、バリアフリー情報をタイムリーに発信していきますので、ぜひご覧下さい。    <<センターの頁>>(3頁)   ●視覚障害者用具を通じてたくさんの出会いに感謝   勤務8年目を迎え、やりがいと苦労を覚えながら  サービス部 原田 美貴  当館のサービス部は、本館5階サービスフロアの用具・機器係(職員14人)と、別館(アルテビル9階)の図書・情報係(職員7人)が連携して、視覚に障害のある方やご家族、ボランティア、関係者などにさまざまなサービスを提供しています。  私が勤務しているのは、5階のサービスフロアですが、ここには年間5千人に及ぶ方々が訪れます。ここで柱となるのは視覚障害者用の福祉用具や機器(以下、用具と呼びます)の利用相談と説明、販売です。全国でも珍しい常設店で、いつでも実物を手に取って確かめていただけるところが“売り”です。このため近畿圏だけではなく、四国や中国地方、時には海外の方までが足を運んでくださいます。  当たり前の話ですが、販売をしていると用具そのものについてしっかりとした知識を求められます。私は以前、視覚障害の方の訓練施設に勤めていましたので、用具については知っているつもりでいました。しかしいざ仕事を始めると、素材や耐久性、修理方法など答えられないことばかりで、毎日取扱説明書を手放せない状態でした。それから8年経ち、だいぶ慣れたとは感じていますが、それでもいまだに苦労していることが二つほどあります。  一つ目は接客です。同じ用具でもその方の興味やライフスタイル、操作が苦手かどうかなどでも紹介の仕方は変わります。また実際に手に取るとイメージと合わないこともあります。その方のご要望や目的がどこにあるのかを見極めるのは神経を使う作業ではありますが、ご希望にピタリと沿うことができ、パッと笑顔になられた時などは本当にうれしいものです。苦労する部分ではありますが、やりがいを感じるところでもあります。  二つ目は用具の種類が次から次へと増えるということです。特に最近は色々な技術を搭載した用具、例えば夜盲の方でも暗いところで見やすくなる眼鏡型装置や、眼鏡の縁に取り付けたカメラが文字や 人の顔を認識する装置などが出てきました。こういった夢のような用具の情報は瞬く間に広まるので、問い合わせも多数寄せられます。同様にスマートフォン、タブレット、AIスピーカーのような一般の機器を活用する方が増えてきたので、質問を受ける機会も増えました。もともと新しいもの、特に電子機器に弱い私にとって、常に最新の情報を把握し、説明できるようにしておくというのはかなり骨の折れる作業で、こちらは今でも奮闘しています。  最近は眼科や役所の紹介で来てくださる方も増えました。一つの用具はたくさんの情報につながるきっかけになります。気持ちや生活ががらりと変わることもあります。来ていただいた方との出会いを大切に、また紹介してくださった方のご期待にも沿えるよう、これからも用具をはじめ、お一人おひとりに役立つ様々な情報をバランスよく提供していきたいと思います。そのためにも自分の苦手な部分に向き合いながら頑張っていきます。 最近の人気商品をご紹介 写真 上・左から「音声体温計」「みずいろクリップ」(容器に注ぐ液体の量や物の色を音で知らせてくれる) 写真 下・左から「携帯型拡大読書器」「オーカムマイアイ2」(眼鏡のツルにつけた小型カメラと小型スピーカーから目の前の文字などを読み上げる)「触知式腕時計」   ●報告の頁(8頁)  ◆新型コロナウイルス感染予防対策の記録  当館では2月27日より、新型コロナウイルスの感染拡大を抑止するため、以下の対策を実施しました。今回の記録としてご報告します。 ◆館内でのボランティア活動  *2月27日から館内のボランティア活動と講習会・定例会等を休止  *点訳ボランティア養成講習会の早期終了(修了者8人に郵送で補修講習を実施)  *ボランティア交流会・感謝式典・友の会総会(感謝式典は後日、館内で実施します。)  *ボランティア世話人会の休止(3月、5月)  *「ガイド体験」(例年5月に開催)の中止 ◆4階会議室の貸出利用休止  *2月27日から現在も継続中 ◆利用者サービス  *図書貸出・電話受付応対の短縮   2月28日から時間短縮:午前10時〜午後3時   4月9日から曜日短縮:火・木・土曜日のみ(4月7日 大阪府に緊急事態宣言発令)  *5階サービスフロアの利用者サービス   2月26日から「対面リーディング」休止   2月27日から「情報通信機器個人講習」休止   4月8日から来館応対を全面的に休止し、電話受付時間を短縮:午前10時〜午後3時(パソコンQ&Aとサピエサポートは4時まで)   4月14日から「プライベート製作」受付休止 ◆広報活動  4月21日 「One Book One Life」「読書」5月号の休刊に代えて、緊急連絡のハガキを発送 ◆職員の在宅勤務  感染拡大を予防するため、各部署の勤務態勢を見直し、時差出勤・在宅勤務を進めています。また、ZOOM会議なども取り入れています。  ◆今年度、中止となった主な関連行事  大阪:バリアフリー2020大阪(4月)     中央区バリアフリー上映会(6月)  全視情協(ぜんしじょーきょー):総会・新任管理者研修会(6月)                 サピエ研修会(7月、大阪)                 第46回大会(10月、高知)  日盲社協(にちもーしゃきょー):第68回全国大会(6月、滋賀)  ◆ガイドヘルパー単独での買い物等代行が許可  厚生労働省は、臨時的な取り扱いとして「ヘルパーが、当事者と一緒ではなく単独で買い物の代行や薬の受け取りの代行等を行うこと」が可能であることを4月28日付けで公表しました。視覚障害者の方々が同行援護による外出の制限を受け困っている中、せめてもの救済策です。  ◆人事のお知らせ  当館では、3月1日付で、以下の職員を採用しました。  山原瑞穂 製作部点字製作係  また、4月1日付で、下記の通り職員の昇格がありましたので、お知らせいたします。  林田 茂 総務部長  木田陽子 製作部録音製作係 主任  あゆみ【3月】 2月27日〜 ボランティア来館活動休止 17日 ダスキン研修生アリさん研修(〜28日) 【4月】 9日 「ボランティア友の会世話人会」中止    5階サービス部休室(書庫・在庫整理日) 18日 「オープンデー」中止 【5月】 8日 わろう座映画体験会 中止 14日 サービス部休室(書庫・在庫整理日)  予定【6月】 11日 サービス部(5階サービスフロア・別館図書情報係)休室(書庫・在庫整理日) 14日 「チャリティーコンサート」中止 編集後期 外出自粛で、きっと沢山の方が本を読んでいると思い、サピエのダウンロード数を調べてみると、昨年の4月は315,497件だったのが今年はなんと376,544件と6万件も多かったことが分かりました。この3ヶ月間、皆さんはいかがお過ごしだったでしょうか。一日も早く「いつもの日常」を取り戻せますように(茂) ONE BOOK ONE LIFE(ワンブックワンライフ) 2020年6月号  発行 社会福祉法人 日本ライトハウス情報文化センター(館長 竹下 亘)  住所 大阪市西区江戸堀1-13-2(〒550-0002)     TEL 06-6441-0015 FAX 06-6441-0095     E-mail info@iccb.jp  表紙絵 武部はつ子  発行日 2020年6月1日  定価 1部100円 年間購読料1,000円