日本ライトハウス情報文化センター   「ワンブックワンライフ」2020年4月号   <<表紙イラスト>> 春をイメージしたイラスト 女の子の指揮に合わせて3本のチューリップが楽譜を見ながら合唱しています。 左側のチューリップは楽しそうに歌い、真ん中は大きな口を開けて元気に歌っています。ところが、右側は「老眼かな・・・」と楽譜が見えづらく困り顔。 チューリップの歌声を聞いて、ちょうちょが「ええ声〜」と飛んでいたり、犬もリズムに乗って楽しそうにしています。    <<目次>>   ●掲示板(1頁)   ●ボランティアの頁(2頁)   ●センターの頁(3頁)   ●感謝報告(4〜7頁、別ファイル)   ●報告の頁(8頁)  以下は本文です。   ●掲示板(1頁)  ◆館内ボランティア活動を3月末まで休止  当館では、新型コロナウイルスの感染拡大を予防するため、2月27日(木)から館内のボランティア活動を休止させていただきました。その後、感染拡大が進んだため、休止期間を延長し、急いでお知らせするため、本号の発送を早めました。現在の予定は以下の通りですが、今後、休止の再延長や活動内容による異同もあり得ます。皆様には大変ご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。 ◆ボランティア交流会(3月27日)の中止  感謝式典は4月以降、館内で行います。 ◆館内ボランティア活動の休止期間  *3月31日(火)まで  *4月1日(水)以降の予定は、3月24日(火)に決定します。 ◆休止する活動とサービス  *館内のボランティア活動  *4階会議室の利用(講習会、勉強会等)  *対面リーディング、情報機器の個人講習  *5階サービスフロアは開室していますが、不要不急のご来館はお控えください。  *図書貸出の電話受付時間は当面10時〜15時(本来は16時30分)に 短縮します。 ◆最新情報の発表  当館ホームページ(http://www.lighthouse.or.jp/iccb/)か、お電話でご確認ください。 ◆来館時のお願い  当館にご来館の際は、当面、以下を遵守してくださるようにお願いいたします。  @出発前に体温を測り、37.5℃以上の時(平熱よりも高い時)は来館を控える。  A入室前に、館内の洗面所で手洗いをする。  B咳やくしゃみ、鼻水が出そうな時はマスクを付ける。 ◆『点訳』『ろくおん』『対面』通信の発行延期  本誌と同時に発行予定でしたが、次月5月号に同封するか館内でお渡しします。  ◆3月〜4月の休館について  3月31日(火) 5階サービスフロア休室(棚卸し)  4月9日(第2木曜) 5階サービスフロアと別館・図書貸出は休室(在庫・書庫整理日)  4月29日(水・祝日) 全館休館   ●拡大掲示板  ◆4月以降の点訳・音訳講習会等の予定  以下の予定は、今後、状況の変化により変更することがありますので、ご承知ください。 ◆点訳講習会 *2020年度「点訳ボランティア養成講習会」は日程を再調整し、本誌5月号、当館ホームページ等でご案内します。 *専門点訳講習会「理科、算数・数学コース」は2〜3月に開催する予定でしたが、実施を延期しました。4月以降に日程を再調整し、受講申込済みの方にご連絡します。 *2019年度「点訳ボランティア養成講習会」の修了式は4月3日(金)に行い、式に続いて補講を実施する予定です。 ◆音訳講習会 *2020年度「音訳ボランティア養成講習会」は、(1)と(2)は4月7日(火)から開講予定です。同講習会の(3)は4月中旬に試験を実施の上、5月15日(金)から開講予定です。 *「橋本勝利のフォローアップ講座」(前期)は、水曜コースが4月8日、金曜コースが4月24日から開講予定です。 *2019年度「音訳ボランティア養成講習会(3)」は、3月の休講2回分を4月30日(木)と5月14日(木)に実施する予定です。  ◆盲導犬育成チャリティコンサートにご来場を  日本ライトハウスでは、盲導犬育成のための第38回チャリティコンサートを6月14日(日)13時30分から大阪市北区のザ・シンフォニーホールで開催します。毎年1千人余りのお客様が楽しみにしてくださっている演奏会です。4月以降の行事の開催が危ぶまれる中ですが、ぜひとも事態が改善に向かい、無事に開催されるように願っています。出演は、昨年に引き続き指揮澤和樹、ヴァイオリン川畠成道(かわばた なりみち)、管弦楽千里フィルハーモニア・大阪。演奏曲目はドボルザークの「交響曲第9番ホ短調『新世界より』作品95」と「ヴァイオリン協奏曲イ短調作品53」、エルガーの「行進曲『威風堂々』作品39」より第1番他。「威風堂々」などの演奏には大阪市立堀江中学校吹奏楽部も特別出演します。入場料3,500円(当日指定券引換)。チケットは当館3階総務係で販売。来館できない方は、募金事業部(電話06-6968-1030)まで電話でお申し込みください。視覚障害者の方を招待するためのアミティチケット(1,000円)の購入にもご協力をお願いいたします。    <<ボランティアの頁>>(2頁)    ●世話人会のご尽力で1年間の活動を無事終了   ボランティア友の会の2019年度活動・会計報告  2019年度の「ボランティア交流会」は、大変残念ながら、新型コロナウイルスの感染拡大を予防するため中止となり、「ボランティア友の会総会」も実施できませんでした。そこで、本誌上で友の会の2019年度の活動報告と会計報告を行いますので、ご確認ください。なお、活動歴20年・30年以上のボランティアの方々に感謝状をお贈りする「感謝式典」は 後日、当館4階会議室で行いますので、ぜひご参加ください。受賞者の皆様のお名前は本誌8頁でご紹介します。 〔1〕2019年度 活動報告 行事 1.ボランティア交流会・総会  3月6日(水) 交流会参加者 149人  桂 文太さん 落語とトーク 2.ガイド体験会 「見えない・見えにくい人へのサポートの基本の“き”」  5月23日(木) 参加者 20人  視覚障害の基本講座、ワークショップ  (ガイドやコミュニケーションの方法など) 3.施設見学交流会   11月7日(木) 参加者 23人  大阪市立阿倍野防災センター  あべのハルカスレストランにて交流会 世話人会報告 3月28日(木) 第1回世話人会 ・新旧世話人引き継ぎ ・2019年度世話人の役割分担決定 ・ボランティア交流会・総会の反省 5月9日(木) 第2回世話人会 ・ガイド体験会について ・施設見学会の検討 7月4日(木) 第3回世話人会 ・ガイド体験会の反省 ・施設見学会について検討 9月5日(木) 第4回世話人会 ・施設見学会の検討 11月7日(木) 第5回世話人会 ・施設見学会の感想 ・ボランティア友の会交流会内容検討 2020年1月9日(木) 第6回世話人会 ・ボランティア友の会交流会・総会について ・次期世話人について 〔2〕2019年度 会計報告 収入 前期繰越金 385,334 交流会会費 132,000 寄付金 19,350 バザー売上 60,900 施設見学会会費残金 825 郵便貯金利息 2 合計 598,411 支出 交流会経費 205,300 (講師謝礼) 20,000 体験会経費 7,946 慶弔費 24,869 助成金(友の会文庫) 10,000 世話人会経費 18,360 次期繰越金 311,936 合計 598,411 〔3〕2020年度 世話人(敬称略、50音順) 留任 代表 笠松幸彦(かさまつ ゆきひこ)(電子書籍) 池本滋子(対面) 植田美穂子(録音) 奥 幸子(録音) 鴻上真理(こうがみ まり)(点字) 松谷富子(まつたに とみこ)(対面) 新任 大安徹雄(おおやす てつお)(点字) 尾崎一恵(音声解説) 田中恵子(録音) 退任 川添美智子(音声解説) 小泉憲一(点字) 小林弘子(図書・情報) 三原佳子(録音) ※退任される皆様、ありがとうございました。留任、新任の皆様、よろしくお願い致します。 〔4〕2020年度 活動予定 ・ガイド体験会 ・施設見学会 ・友の会交流会・総会    <<センターの頁>>(3頁)   ●難しさと嬉しさ、そして感謝の気持ちに溢れる毎日  対面リーディングと図書貸出〜2つの業務に奮闘中  図書・情報係 長尾郁子  好きな本を通して人と関われたらいいな、と司書の資格を取ったのは、遥か昔、大学時代です。時はバブルで、楽観的に生きていた私に当時の先生(図書館学の教授)が「図書館の求人はほぼ無いに等しいからね」と、ひと言。かくして、大学を出た私は本に全く関わりのない仕事に就き、家事や育児をしながら気づくと四半世紀がたっておりました。  もう、関わることは無いと思っていた本の仕事でしたが、数年前に学校司書として本に携わる機会ができ、昨年からは縁あってこちらで図書サービスの仕事をさせていただくことになりました。今までの私は、人生は一直線上の一方向に進んでいるのみ、と思っていた節があるのですが、こうしてみると大きく弧を描いて戻っているような……こんな曲線がどこに向かうのか、今はとても楽しみです。  こんな私が現在、図書・情報係で担当している仕事は大きく分けて2つあります。  一つは、別館での貸出、返却を中心とした図書館業務です。利用者さんがお探しの資料を検索し、当館に無ければ他館からの取寄せ手配をするなどして、ご希望の資料をお届けします。  この業務で日々感じているのは、レファレンスの難しさです。電話でのやりとりが基本なので、知らない作品や作家、専門用語などをおっしゃられた場合、まず正確に聞きとることが難しく、検索に焦りを感じてしまい、あたふたすることもしばしばです。けれどもそんな時、周りの職員からのフォローや声掛けがあり、協力して探してくださる優しさは心強いかぎりです。  そして何といってもこの業務のやりがいは、ボランティアの皆様(と職員が)作ってくださったデイジーや点字の資料を、直接利用者の方に届けられる窓口であるということです。読みたかった本が見つかって嬉しい、楽しかった、勉強になった、などの感想を直接お聞きでき、この組織の一員であることが誇らしく、やりがいを感じる瞬間でもあります。  もう一つは、対面リーディングサービスのボランティアコーディネイト業務です。  対面リーディングは、利用者の方の目の代わりとなり、図書や郵便物、書類などの代読や代筆を行うサービスであり、利用者の方のご希望と、引き受けてくださるボランティアの方のコーディネイトをするのが私の役割です。  この業務でいつも感じるのはボランティアの皆様の頼もしさです。どんな内容であっても初見ですべてに対処してくださいます。英語、漢文、難解な文字、立体パズルの解説、代筆など依頼は様々あります。そして私はといえば、対面が始まれば、どんな場合でもすぐサポートできる態勢でいるべきなのですが……まだまだ力およばず、ボランティアの方と一緒に頭を抱え込むことも多々ある状況です。まだまだ未熟な私ですが、対面というこの仕事を通して、直接利用者の方やボランティアの方に会ってお話しできることに喜びを感じています。  このように、未熟ながらも異なる2つの業務に携わり奮闘する毎日です。その中で難しさや嬉しさ、そして感謝の気持ちをたくさん持ちながら、これからも勉強を重ねていきたいと思っています。私の描く曲線はまだまだ続いていくのです。 (筆者作のイラスト)図書業務中の長尾さん本人を書いたイラスト。電話機を片手に本棚から(これかな?)と1冊の本を取り出し、確認のため「も、もう一度お願いします!」と言っています。   ●報告の頁(8頁)  ◆活動歴20年・30年以上の皆さまに感謝状  当館では、毎年3月に行うボランティア交流会・感謝式典で、活動歴20年以上と30年以上の方々に感謝状を差し上げています。今年は中止になってしまいましたが、4月以降なるべく早く当館4階の会議室で感謝式典を催します。その折には、ぜひ多くの皆さまのご参加をお願いいたします。この度、受賞されるのは次の方々です。長年に亘り、視覚障害者の方々への図書製作・情報提供にご尽力いただき、まことにありがとうございました。これからもお元気で、お力添えくださるようにお願いいたします。 活動歴20年以上  点字製作係=有光美穂さん、加瀬 孝さん、宍戸邦栄(ししど くにえ)さん  対面リーディング=眞野祥子さん  電子書籍=池尻三千子さん、新田 優(ゆう)さん(お二人とも「拡大写本」から開始されました) 活動歴30年以上  対面リーディング=麓 孜子(あつこ)さん  録音製作係=渡邊周子(かねこ)さん ◆ダスキン研修生、サモアのアリさんが来館  当館では毎年、ダスキン愛の輪基金のアジア・太平洋障害者リーダー育成事業の研修に協力しています。今年は第21期生としてサモア独立国のアリ・トミー・ヘーゼルマンさん(31歳、男性、全盲)を迎え、3月17日から28日まで当館を中心に研修を行っています。アリさんはサモア、フィジー、オーストラリアなどで学んだ後、ラジオのアナウンサーやインクルーシブ教育の視覚障害支援官として働き、サモア視覚障害者協会の代表も務めました。昨年9月に来日し、日本語を学んだ後、東京と京都で研修を受け、母国に初の点字図書館を作り、点字図書や録音図書を作りたいと意欲を燃やしています。当館では点字図書館のシステムを学んだ他、リハビリセンターや点字出版所、盲導犬訓練所で研修。ボランティア活動や訪問先の施設が休止する中ですが、とても明るく元気な青年で、外国語も得意なため、日本語で多くの人と会話や交流を行っています。今後とも彼の活躍を応援したいと思います。 ◆職員採用のお知らせ  当館では4月1日付で二人の職員を採用しました。どうぞよろしくお願いいたします。  内川亜佑美 製作部点字製作係  中川 史 製作部録音製作係  あゆみ【3月】 1日〜31日 ボランティア活動休止 17日 ダスキン研修生アリさん研修(〜28日)  予定【3月】 27日 「ボランティア交流会」中止 31日 5階サービスフロア休室(年度末棚卸し) 【4月】 9日 ボランティア友の会世話人会 5階サービスフロア・別館図書情報係休室(書庫・在庫整理日) 16日〜18日 「バリアフリー展」中止 17日 法人新任職員研修(当館) 18日 オープンデー(館内見学日、要予約) 編集後期 同僚の杉原佳子さんが昨年の3月14日突然亡くなられて一年が経ちました。最後に出勤された日は、一日、本館3階の書庫を整理されていました。「総務の方は5時で帰られますね?」と聞かれ、「そうだと思います」と答えたのが、最後の会話となりました。個人的には、ときどきおみやげのお菓子やチョコをもらったり、渡したり……。「頑張らないと」、そう思うとき、机の片隅の写真の杉原さんがいつもエールを送ってくれています。昨日、東日本大震災から9年が経ちました。亡くなった方、行方不明の方の無念を思うと、生かされているものが胸に手をあて、これからを切り開いていかないと、と気持ちを新たにしました。(一) ONE BOOK ONE LIFE(ワンブックワンライフ) 2020年4月号  発行 社会福祉法人 日本ライトハウス情報文化センター(館長 竹下 亘)  住所 大阪市西区江戸堀1-13-2(〒550-0002)     TEL 06-6441-0015 FAX 06-6441-0095     E-mail info@iccb.jp  表紙絵 武部はつ子  発行日 2020年3月21日  定価 1部100円 年間購読料1,000円