日本ライトハウス情報文化センター    「ワンブックワンライフ」2017年2月号   <<表紙イラスト>>  武部はつ子画:節分の豆まきをしている家族3人と犬。パパが鬼の面を被り、ママと娘が豆いっぱいの桝を抱えて、パパに「えいっ!!」。パパは汗を流して、逃げ惑いながら「ママのはキツイィ!!」。犬は同情して「お察しします…」。   《目次》   ●掲示板(1頁)   ●ホームページをリニューアル(2頁)   ●音訳・録音活動歴・60年目前の前田綾子さんにインタビュー(3頁〜4頁)   ●拡大掲示板(4頁)   ●感謝報告(5〜7頁、別ファイル)   ●報告の頁(8頁)   ●掲示板(1頁)  ◆岩田美津子さんを迎えボランティア交流会  年に一度、ボランティアの皆様と職員が一堂に会する「ボランティア交流会」を3月7日(火)、玉水記念館で開催します。今回のゲストは、「点訳絵本」の産みの親で、全国の視覚障害者の家庭に絵本を読む喜びを広げてきた「てんやく絵本ふれあい文庫」代表の岩田美津子さん。「見えない母としての私の歩み」と題して、苦労をものともしない、明るく、力強い生き方をお話しいただきます。この他、活動歴30年・20年以上のボランティアへの感謝状贈呈、ボランティア友の会総会、美味しい昼食と歓談、視覚障害の方へのサポートミニ講習、恒例のバザーなど盛り沢山です。ぜひご参加ください。  日時 3月7日(火)午前10時〜午後3時頃  会場 玉水記念館(肥後橋駅8番出口すぐ)  会費 1,000円(お弁当代)  10:00 感謝式典  10:30 記念講演:岩田美津子さん  12:00 ボランティア友の会総会  12:15 昼食・歓談、受賞者インタビュー 13:40 安心・安全なサポートミニ講習  14:00 バザー(物品の提供をお願いします)  参加申込は2月末までに3階総務係(電話06-6441-0015)へ。当日は全館休館です。バザー物品も受付中ですので、ご協力をお願いします。  ◆「点訳・音訳オープンデー」PRにご協力を  点訳・音訳の志望者が減少する中、当館ではボランティアの裾野を広げるため、多くの皆さんに点訳・音訳を気軽に体験していただける「点訳・音訳体験オープンデー」を開催します。2日間に亘り、1日5回・90分単位で実施し、点訳・音訳ボランティア活動の楽しさ、やりがい、奥深さを説明・見学・体験していただきます。ぜひお知り合いの方をお誘いいただくなど、参加者募集にお力添えください。  日時 3月10日(金)・11日(土)、各日10時・11時・13時・14時・15時から開始、各回約90分  場所 当館4階会議室(その後、各階を巡回)  ※どなたでもご参加ください。参加費無料。申込不要です。直接会場へお越しください  問い合せ 当館総務係(電話06-6441-0015)  ◆全館休館 2月11日(土・祝日)   <<センターの頁>>   ●ホームページをリニューアルしました   「情報・文化・コミュニケーションの拠点」で「検索」(2頁)  当館では、新年からホームページをリニューアルしました。今後さらにヴァージョンアップを重ね、「わかりやすく」「目的の情報を探しやすく」をコンセプトに、当館のサービスやボランティア活動、イベント等を“まるわかり”できる、利用しやすいホームページを目指します。  ((画像掲載:新しいホームページのトップ画面))   目的のページをより見つけやすく   トップページでは、見えない・見えにくい方向けのメニューとして、点訳・録音「図書が読みたい」、用具や機器を「購入したい」、視覚障害に関する困り事について「相談したい」、機器の使い方を「習いたい」と、知りたい情報を探しやすくしました。また、「ボランティア」のページでは、各製作係からの講習会・セミナー情報なども随時掲載していきます。  これからは、利用者やボランティア、関係者だけではなく、日頃、私たちになじみのない方々にもしっかりとPRをしていきます!   最新情報がさらに充実  イベント・講習会・セミナー、新商品など、随時ホットな情報をお届けしますので、ぜひお見逃しなく!また、これまでどおり「刊行物」のページでは、本誌をはじめ、各種の情報紙が閲覧・ダウンロード可能です。  なお、現在作成中で、ご覧いただけないページもありますが、今後、順次アップするともに、“情報・文化・コミュニケーションの拠点”の窓口として、さらなる工夫を加えていきますので、どうぞご活用ください。  URL http://www.lighthouse.or.jp/iccb   <<ボランティアの頁>>   ●「リスナーあってこそのボランティア」   音訳・録音活動歴・60年目前の前田綾子さんにインタビュー(3頁)  今年は、国内で視覚障害者向け録音図書の製作・貸出が始まって60周年を迎えます。当館ではそれから2年後の1959年(昭和34)年、全国で3番目の「声の図書館」を開設しました。以来、今日まで60年近く、当館で音訳・録音活動を続けておられるのが、前号でもご紹介した前田綾子(あやこ)さんです。おそらく現役としては、全国で最もベテランの音訳・録音ボランティアと言えるでしょう。これまでの足跡と音訳・録音活動にかける思いをお聴きしました。(総務係 名賀知子)   きっかけは放送劇団での出会いから  前田さんは、1935年上海生まれの81歳。帝塚山学院中学部時代から演劇部に所属、ラジオドラマの子役を務める。高校生のときに朝日放送のラジオ番組「つづり方のお姉さん」として活躍。高校卒業後、朝日放送専属劇団に入団。当時の仕事は録音はなく、すべて生放送だった。  22〜3歳の頃に、当時大学生だった橋本勝利(かつとし)氏(元ライトハウス職員、当館「音訳フォローアップ講習会」講師)との出会いをきっかけに、盲学校で童話を読む。昭和34年、昭和町時代のライトハウス「声の図書館」で、初めての録音作業。スタジオのない当時、カーテンで仕切っただけの部屋で、王様が出てくる童話を読んだことが記憶に残っている。翌年、放出に移転後、スタジオ録音を開始。子供向けの日本の歴史を週1回片っ端から読んだ。オープンリールで、校正なし。ラジオの生放送状態で読んでいた。   無理のない姿勢で、良い相棒に恵まれて  長く続けてこられたのは、無理をせずに、細々とでもいいから、その時にできることをできる範囲でやってきたから。子育てのときは家庭録音に切り替えた。奉仕という言葉が嫌い。「私は人のためというより、自分が楽しんでやっているという意識が強かったから。」 現在は、ボランティア活動を続ける一方で、情文はじめ、富田林や門真図書館の音訳ボランティア養成講座の講師などをつとめ、後進の指導に当たっている。教える場では講師、そこを離れると、ボランティア同士としてのフラットな関係性。講座で辛口の指摘はしても、校正される立場になったら自分も同様に指摘を受ける。  ((写真掲載:銀髪のショートヘアの前田綾子さん))  相棒の伊志峰(いしみね)和代さんとは、ペア録音が始まって以来40年近く続く仲。困ったときには助けてくれて、どういう思いでこの読み方をしているか、わかってくれる相手。細かな読みも相談しながら二人三脚で進めて来られた。長年続けられたのは伊志峰さんの協力あってのこと。   常に聴き手がいることを意識した録音を  長い音訳活動の中で、リスナーから直接お手紙をいただいたことがあった。読み方が上手と褒められたのではなく、内容そのものが面白かったという手紙がすごく嬉しかった。「上手くなくても内容がきっちり伝わっていることが大事」「心で読む」「音訳をしている向こうに常に相手(聴き手)がいるということを考える」「リスナーのため、リスナーに内容が伝わりやすく、面白いと思ってもらえるように」と語られる。ご一緒する機会のあるリスナーの方には、時々、率直な感想も伺うようにされているとのこと。 長年、朗読と音訳をともに続けてこられた前田さんご自身は、朗読と音訳は同じものとしてとらえている。朗読という言葉は誤解されがちだが、感情を込めて演じるということではない。伝えたいのは、(原本の)イメージを持って読むということ。声を作らないで、声のトーンや抑揚、リズム、その場面に即した漢字の読みなど、読み方を少し変えるだけで、伝わりやすさが変わるということを、その場で実際にわかりやすく実演してみせてくださった。   「リスナーあってこそのボランティア」  後輩の音訳ボランティアさんへのメッセージを伺うと、「リスナーあってこそのボランティア」。「漢字などの下調べはきっちりとして、内容が伝わりやすい音訳を。声を作らないで、きちっと内容を把握して読むことを心がけて下さい」とのことでした。  今後もお元気で、その豊かなご経験と感性を、多くのリスナーさんや後進の皆様にお伝え下さることを願っています。   ●拡大掲示板(4頁)  ◆点訳・音訳ボランティア講習会のご案内  当館では今年4月以降、以下の通り、点訳・音訳ボランティア養成講習会を開講します。  1.点訳ボランティア養成講習会  期間 4月8日(土)から半年間、毎週土曜日10時〜12時、全25回(前期12回、後期13回)。  費用 無料。テキスト代のみ実費負担。  説明会 3月18日(土)10時〜12時30分。簡単な筆記試験を行います。  申込 要項を請求の上、3月17日(金)までに点字製作係(電話06-6441-1028)まで。  2.音訳ボランティア養成講習会  段階的に(1)(2)(3)の3コースがあります。初めての方は(1)にお申し込みください。他施設・グループ等で受講・活動経験などをお持ちの方は、(2)からお申し込みいただけます。  申込 要項を請求の上、3月24日(金)までに録音製作係(電話06-6441-1017)まで。  2−1.音訳ボランティア養成講習会(1)  クラス 火曜・水曜の2クラス並行開催  期間 4月18日(火)か19日(水)から毎週1回(火曜か水曜)13時〜14時50分、全15回  費用 受講料7,000円  定員 15人  2−2.音訳ボランティア養成講習会(2)  クラス 火曜・水曜の2クラス並行開催  期間 4月18日(火)か19日(水)から毎週1回 (火曜か水曜)15時〜16時50分、全16回  費用 受講料7,000円 定員 15人 ※受講には事前にマイクテストがあります。  2−3.音訳ボランティア養成講習会(3)  期間 今年5月(予定)から毎週火曜日10時〜12時、全30回(前期15回・後期15回) 定員15人  ※受講には試験があります。また前期終了後、後期受講には中間試験の合格が必要です。  ◆ 「音訳教材データベース」セミナーを開催  視覚障害児童生徒の中には、点字や活字だけでは文章の理解が困難だったり、点字使用への移行途中のため点字の触読が困難な子どもたちがいます。当館では2014年度から、図・表・写真などを理解するための 「音訳教材」に着目し、そのデータベースの開発を進めて来ました。この度3年に亘る取り組みを紹介し、音訳教材の製作に不可欠な専門音訳技術の理解を広めるためのセミナーを開催します。 日時 3月11日(土)13時30分〜16時 場所 当館4階会議室 参加費 無料 内容 講演「視覚障害児童生徒における音訳教材の併用の有効性と今後への期待」  福岡大学講師 韓 星民(はん・すんみん)氏  音訳教材データベースの紹介  モニタリングの報告 音訳者の報告。 お問い合わせは、当館の製作部電子書籍係(電話06-6441-1035)までどうぞ。   ●報告の頁(8頁)  ◆第2回中山UD映画祭に300人が来場 「中山UD映画祭Vol.2」が1月20日、神戸市長田区のピフレホールで開催されました。この映画祭は、当法人をご支援いただいている公益財団法人中山視覚障害者福祉財団が主催するもので、当館では昨年から映画の選定と音声解説の製作、当日の上映等に協力しています。今回は話題作の戦国超大作「のぼうの城」を音声解説・日本語字幕付きで上映。阪神地域を中心に約300人の方が来場され映画を満喫されました。来場者からは、兵庫県は広いうえ機会も少ないので、実施場所や回数を増やしてほしい。いつも楽しみにしていると感想をいただきました。  ◆「仮称・大阪ネット」の立ち上げを準備中  現在、各地で眼科医と視覚障害者関係施設・団体が連携し、ロービジョンや失明した患者がいち早く福祉施設やサービスに繋がるように情報提供する「スマートサイト」が広がっています。大阪でも昨春から大阪府眼科医会と大阪府・市の関係施設・団体・学校が「仮称・大阪ネット」を組織。眼科医会のホームページや眼科医から有用な 情報が患者に紹介・提供され、当館など関係施設が受けとめる仕組み作りに取り組んでいます。今年からは当館が幹事を務め、当館で定期的に例会も開催します。今後の 成果にご期待ください。  ◆ボランティア友の会世話人会報告  1月12日(木)10:00〜11:30  出席:山本、飯村、小倉、那須、前田、森、神谷、山見(館から竹下、林田、松井)  <館からの報告>  新年度の予定(10月19・20日に全視情協大阪大会他)、ホームページがリニューアル  <協議事項>  ・施設見学会の反省  ・ボランティア交流会・総会:当日のスケジュールと役割分担について  ・来年度の世話人について  <次回> 3月2日(木)10:00〜  ◆あゆみ  1月  5日 仕事始め  6日 ボランティア活動、利用者サービス再開  12日 ボランティア友の会世話人会   (仮称)大阪ネット例会  20日 中山UD映画祭(神戸市)  21日 オープンデー(参加5人)  ◆予定  2月  11日 全館休館(祝日)  17日 対面リーディング基礎講習会  18日 オープンデー(館内見学日)  24日 わろう座映画会「7番房の奇跡」  3月  7日 全館休館:ボランティア交流会(玉水記念館)・情文職員会議  10日・11日 点訳・音訳体験オープンデー  11日 音訳教材データベースセミナー  ◆編集後記 先日、息子の所属しているサッカーのクラブチームが予選大会を勝ち抜き、大阪府内の地区代表として中央大会に進みました。クラブ創設以来の快挙です!決勝トーナメントでは3−3のPK戦にまでもつれる展開へ。右サイドの息子はPK戦ではキーパーに指名され、キッカーとしては3番目。「失敗して負けたらどうしよう(汗)」「緊張せずちゃんと蹴れるのか」。観ているこちらもハラハラ・ドキドキでしたが、結果は劇的なる勝利!泣きながら喜び合う子どもたちがとてもまぶしかったです。(茂) 奥付 ONE BOOK ONE LIFE 2017年2月号  発行 社会福祉法人日本ライトハウス情報文化センター(館長 竹下 亘)  住所 大阪市西区江戸堀1-13-2(〒550-0002)  TEL 06-6441-0015  FAX 06-6441-0095  E-mail info@iccb.jp  表紙絵 武部はつ子  発行日 2017年2月1日  定価 1部100円 年間購読料1,000円