訓練士になりたいと希望される方へ


職種としては3種に分けられています。まず第一に、ケンネル・スタッフの仕事があります。仔犬や訓練犬たちの世話をして犬舎管理をする仕事です。

第二に、盲導犬訓練士の仕事があります。訓練士は視覚障害者との歩行に使用することのできる犬を訓練する人です。

第三に盲導犬歩行指導員の仕事があります。一般に訓練士と呼ばれているのは、この盲導犬歩行指導員のことです。この仕事は、自らの責任において、歩行に使用することができる犬を訓練するだけではありません。なおかつ、視覚障害者の歩行指導を行うことができる人のことをいいます。

視覚障害者が歩行するときに、盲導犬ではなく白杖を用いて歩く方法があります。盲導犬歩行指導員は、このような白杖による歩行訓練も指導できなければ十分とはいえません。また、他にも色々な知識、経験が必要となってきます。また、訓練は訓練所内で行うだけでなく、実際に住宅地や駅などへ行って訓練します。ですから訓練車を運転しなければなりませんので、普通免許を持っていることも条件になります。

盲導犬事業は、2000年の法律改正によってようやく福祉事業として認可されるようになりました。しかし今なお、限られた施設とスタッフで運営をする現実は変わりません。限られた人員で、職員はさまざまな業務をすることが求められています。

最近はわたくしたちの啓発活動だけでなく、マスコミでも盲導犬の話題が取り上げられることが多くなり、訓練士を目指してのお問い合わせがたくさんあります。「動物(犬)が好きなので、世話や訓練を通して社会の役に立ちたい」という気持ちは訓練士として不可欠なものです。ただし、盲導犬は視覚障害者の歩行を助ける機能を果たす手段であり、あくまでも視覚障害者が念頭にあっての盲導犬です。なぜ盲導犬を育成しているのか、という理解が大切となります。

視覚障害とは、いったいどのような障害であるのか、そのためにどのような不便や、困難がつきまとうのか。また、その行動(歩行)特性はどのようなものか、視覚障害者がなぜ単独で歩こうとするのか、歩行ができなくてはならないのか、歩行に必要な条件とは何か、白杖歩行との関係をどう理解するのか。訓練士を希望されることは大変嬉しいことです。ですから今一度これらのことをよく考えて希望していただきたいのです。

盲導犬に関する職業は、どの仕事も犬が好きであるという気持ちとともに、視覚障害者のリハビリテーション・サービスであることを念頭におかれて、ご検討ください。

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